まったり空の旅

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JAL 搭乗レビュー

懐かしいクラシックな機内のJTAのB737-400で小松から沖縄へ

投稿日:2021年4月17日 更新日:

 

2019年5月に全機退役したJTAのB737-400型機。

B737NGとは異なる、クラシックな機体・機内が大変素晴らしい機材でした。

そんな訳で今回は、JTAのB737-400の搭乗記小松空港から那覇空港までフライトしました

 

小松空港の出発ロビー
小松空港の出発ロビー。少々昔ながらの雰囲気が漂う空間。平日のため人の数はまばらでした。

 

搭乗DATA
航空会社:JTA
搭乗日:2018/09
路線:小松
⇒那覇
飛行時間:2
時間25分 (発14:05⇒着16:30)
便名:NU37
座席:20K 普通席・窓側席
機材:B737-400 (JA8993) 機齢22年1ヵ月 

 

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官民共用の小松空港

航空自衛隊小松基地と民間空港の共用の小松空港。お騒がせな周辺国へのスクランブル対応の重要な拠点でもあります。

この日も、基地側ではアグレッサー部隊のF-15J・F-15DJが訓練をしていました。

航空祭ではアグレッサー機の展示もあるので是非。コックピット展示など、見どころ満載です。

 

航空自衛隊小松基地に駐機中のアグレッサー舞台のF-15J
小松基地のアグレッサー部隊。096・070・083号機。平日ということもあり、爆音を響かせて飛行訓練を実施していました。

 

小松空港内のジェイ・バス(J BUS)の広告
ターミナルビル内のジェイ・バスの広告。空港近くにはジェイ・バスの本社があります。建設機械のコマツなど、乗り物関係の企業が多いですね。

 

サクララウンジ内部
サクララウンジにて休憩。リニューアルした室内は木目調の温かみのあるデザインに。10名程度しか居ませんでした。

 

コーラとバナナチップスのおつまみ
定番のコーラとバナナチップスのおつまみ。コーラは様々な味が選択可能。今回は白ブドウとミックスしてみました。甘い。

 

JAL→JEX→JTAのベテラン機材

今回の搭乗機はB737-400、機体番号はJA8993。JAL→JEX→JTAと各社を渡り歩いてきたベテラン機。機体年齢は22年。

JALで約6年間、JALエクスプレスで約8年間、JTAで約8年の活躍でした。2019年に退役。

JAL時代はフラワージェットとして翼の付け根部分に各機に花のイラストが描かれていました。今回の搭乗機は「ヒマワリ」。

 

今回の搭乗機のJTAのB737-400(JA8993)
今回の搭乗機のB737-400(JA8993)。元フラワージェット「ヒマワリ」号。機齢22年のベテラン機。

驚くことに、この機体が売りに出されているとのこと。お値段2億円弱。エンジン・座席付き。余裕のある方、いかがでしょうか??

元JAL・JTAの737-400型機、手が届くかも?! 価格は2億4,100万円

 

オムスビ型のエンジン形状が特徴的なB737-400の正面
クラシックB737の特徴といえばオムスビ型のCFM56-3C-1のエンジン形状。地上とのクリアランス確保のための設計。機首のアイブロウウィンドウと相まって、クラシック感MAXなアングルです。

エンジン径が大型化したB737MAXでは、ギア長さの設計変更によりクリアランスを確保していますね。A320neoシリーズのように設計に余地がある機体とは言えないので、あまり無理な設計をさせないであげて欲しいところ...

 

クラシックな客室装備

20年以上前の導入当時の面影を感じるクラシックなキャビン。

ほとんどが導入当時から変わらぬ姿のまま運用されていました。

各箇所の角ばったデザインが時代を感じさせてくれました。

 

昔ながらの布製座席

昔ながらの布製座席。メーカーはドイツのRECARO社製。

JALの導入時代からリニューアルすることなく、オリジナルのまま引退時まで使用されました。

 

JTAのB737-400の座席表
今回の座席は普通席の20K(引用:JAL HP)。クラスJと普通席の2クラス設定。B738のように、JAL SKY NEXT化されることなく退役を迎えました。

 

B737-400の客室内全景
客室内全景(降機時に撮影)。2-3配置のクラスJと3-3配置の普通席の2クラス設定。クラスJはデビュー当時のままのもの。個人的に布製のクラスJ座席の方が、座り心地がマイルドで好きでした。

 

非常口座席
非常口座席(降機時に撮影)。文句なしの足元広さ。翼上なので景色はいまいちです。

 

今回の座席の20Kの普通席
今回の座席20K。JALの導入時代から変わらない、ベージュの布製座席。20年弱の間、同じ座席ってなかなか凄いですね。座面の色あせ感が大変素晴らしかったです。

 

横から見た普通席
横から。肉厚の背もたれがクラシック感満載。肉厚ですが背もたれは若干固めでした。薄型軽量化がトレンドな今日において、このような座席は今後レアになっていくことでしょう。

 

後方から見た座席
腰部の湾曲設計のおかげで、腰部のホールド感は高かったです。

 

足元広さは普通、意外と固い座り心地

昔ながらの布製座席ですが、座り心地は若干固め。

一般的に布製はふかふか系が多いのですが、今回は違いました。クッション性も20年弱の歳月を経て、低下してしまったのでしょうか。真相は不明です。

足元広さは普通でした。

 

座席の足元広さ
角ばったテーブルにはRECAROのマーク。テーブルも厚みがあり、軽量化とはどこへやら感満載な設計。

 

指4本分の足元間隔
指4本分の足元広さ。JAL SKY NEXTのB737-800と同様。シートピッチ31インチ程度でしょうか。

 

座り心地レビュー
背もたれはやや固め、腰部のホールド感あり、シート幅は普通、足元広さは指4本分で他機種と同等、布製だが全体的に固め。

座席の柔らかさ
★★☆☆☆

 

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時代を感じる客室装備

灰皿や機内オーディオ操作パネルなど、機内は時代を感じる装備の宝庫でした。

しかも、それらが稼働状態にあることに驚きを感じました。

もちろん、タバコは吸えませんが(笑)。

 

ひじ掛けの灰皿
座席の灰皿。機内で喫煙など、現代では想像できませんね。本機が導入された1990年代では当たり前だったとか。そんな名残を感じることができました。

機内喫煙が当たり前だった頃は、機体整備の際にタバコのヤニの付き方で問題が発見できたといった話も聞きます。

 

機内オーディオ操作盤
7セグメントディスプレイの機内オーディオ操作盤。聴診器型のヘッドセット挿入口も。7セグメントについては現代でも絶賛活躍中なのでレトロとは言えませんが、緑色はちょっとレアなのでは。

 

座席上部の読書灯や個別空調や各種サイン類
読書灯、個別空調、各種サイン類など。控えめなサイズのサイン灯がいい味出してます。個別空調を装備する機体は最近減少傾向なので、この装備は嬉しいです。

 

小さい収納容量の荷物棚
BSI仕様のB737NGではB787準拠の大型の荷物棚ですが、こちらは収納力も控えめ。

 

客室最後部のトイレ
客室最後部のトイレ。今ではレアな循環式。青い水が流れるアレです。ニオイが若干気になりました。

 

那覇まで2時間弱のフライト

小松から那覇までは約2時間25分のフライト。

コックピット内のパネルの不具合による整備作業のため、10分出発が遅れました。老体に鞭打つとは、まさにこのこと。

15分遅れの到着。長く搭乗できたので、マニア的には歓喜なイベントでした。

 

角ばった翼形状

角ばった形状は機内だけでなく、機体設計でも同様でした。

当時のコンピューター解析技術や研究の最適解ということでしょうか。

逆に、最近は流線型の設計が多い気がします。飛行機に限らず、新幹線や車まで。

 

機内から見た小松空港外周で撮影する航空ファン
小松空港外周で撮影するマニアの方々。アグレッサー目当てでしょうか。いい写真撮れましたか??

離陸時のギシギシとした振動が印象的でした。この老朽感、大変素晴らしい!!

 

角ばった形状がクラシカルな翼
角ばったデザインの主翼。クラシックB737の特徴といえば、1つ突き出した太いパイロン。ここが好き。

 

角ばった窓枠から望む景色
角ばった窓枠と角ばった主翼のコラボ。最近は流線型の設計が一般的。時代の流れっておもしろいですね。

 

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沖縄らしさ感じるJTA流のサービス

出発時には沖縄の方言でアナウンスが実施されました。

このようなサービスは旅情気分を盛り上げてくれます。

また、JTAのCAさんは笑顔が多く、気さくな方が多かったです。やはり、南国っていいですね。

 

ドリンクサービスのビーフコンソメスープ
ビーフコンソメをいただきました。秋雨前線の影響で揺れが多発していましたが、フタのおかげで安心してドリンクを味わうことができました。CAさんの気遣い、さすがです。

 

安全のしおりとジンベエジェット仕様のB737のシール
B737-400の安全のしおりとジンベエジェットのシール。シールはCAさんのご厚意のプレゼント。乗客も少なかったこともあり、余裕のあるサービスを受けることができました。

 

黒糖飴のサービス
降下前の飴のサービス。沖縄なので琉球黒糖をいただきました。地上でも売ってるので是非。

 

エメラルドグリーンの海を眺めながら

沖縄が近づくにつれて、エメラルドグリーンの海が。

機内アナウンスでも景色の案内があったため、ちょっとした遊覧飛行気分でした。

 

少ない搭乗率の機内
まばらな搭乗率。蛍光灯の暖色系の機内照明がレトロ。

 

上空から見えたエメラルドグリーンの海
エメラルドグリーンの海。場所は不明。あぁ、泳ぎたい...

 

ベテラン機材感ある翼のボコボコ感
翼上のボコボコ感。リベット感。ベテラン機であることを感じさせてくれました。

 

フラップ展開時の様子
ファイナルアプローチ。多段式のフラップ、こちらもクラシック感あり。最近の機体はフラップ段数も簡略化されています。A320は3段くらいだったと思います。細かく設定できるB737は、あくまで操縦はパイロット主体といった、ボーイングの設計思想を反映しているということでしょうか。

 

那覇基地の海上自衛隊のP-3C哨戒機
那覇基地に駐機するP-3C。こちらも後継のP-1の導入により数を減らしていますが、まだまだ活躍しそうな雰囲気。那覇のクラシックな機体同士、仲良さそうですね。

 

B737-400型機の機首
15分遅れで那覇空港に到着。うちなーの翼とおさらば。本州からお世話になりました。

 

 

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まとめ

そんな訳で、JTAのB737-400で小松から那覇までフライトしました。

機齢20年超のベテラン機。導入当時の1990年代のレトロさを随所で感じることができました。

新しい物ではなく、レトロな雰囲気に心惹かれるようになってきた辺り、自身も歳を取ったということでしょうか(笑)。

A350やB787は確かに快適です。しかし、その快適の基準はレトロな老朽感を知るからこそ、定めることができるのだと私は思います。

これからは、レトロな機材の搭乗も積極的に取り入れて行きたいと感じたフライトでした。

 

評価

機内食
★★★★☆(ビーフコンソメは安定の美味しさ)

シート
★★★★☆(一般的な足元広さ。座席幅は普通。布製だが全体的に若干固め)

機材コンディション
★★★☆☆(機齢22年。コックピットのパネル不調による整備あり。だが、機内のレトロさが素晴らしかったのでOK!!)

機内スタッフ
★★★★★(JTAの沖縄らしさある方言の挨拶あり。笑顔が多いサービスはGOOD!!)

エンターテイメント
★★★★★(機内誌など。レトロな機内は最高のエンターテイメント。星5つ。沖縄の海の景色もGOOD)

時間の正確さ
★★★★☆(機材整備により15分の遅延)

総評
★★★★★

 

おまけ
1列に並ぶB737-800とB737-400
那覇空港に並ぶB737-800(奥)とB737-400(手前)。B737-400→B737-800とB737を愛用してきたJALグループですが、時期小型機はどうするのでしょうか。B737MAX??それともA320neo??

 

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