毎年恒例の長野鉄道フェスタ。
長野総合車両センター内部がこの日だけ公開される。
残念ながら、2020年はコロナで中止...
そんな訳で今回は、2019年に開催されたフェスタの記事になります。
目玉としては、189系N102編成最後の公開。運転台見学してきました。
2019年10月5日(土)に開催されたJR長野鉄道フェスタ。
残念ながら、2020年は新型コロナウイルスの影響で開催中止。仕方ない。
長総のありのままの姿を見学できた。
安全第一なのはどの業種も共通。特に乗り物を扱う鉄道業なら尚更だろう。
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目次
長総らしさの展示
鉄道の改造・解体を担う長野総合車両センター。
展示内容やイベントは技術的なものが多くマニアック。
実際に触れたり、座ったり、操作したりと、マニアのみならず一般の方も楽しめること間違いなし。
個人的な2019年の注目展示は、E257系の踊り子改造・189系N102編成の2点。
毎年、ホットな展示で飽きさせない素晴らしい祭。
廃品オークション
毎年恒例の廃品オークション。2019年もディープなアイテムが出品されていた。
座席マニアな筆者としては座席モケットが特に気になった。
知人は115系の座席モケットを獲得。しかも意外とお手頃価格で。
後日、見せてもらったがモケットに染みついたニオイも現役そのものだった。
是非とも次回は狙いたい。
廃品オークションコーナー。信州ゆかりの車両のものが多かった。
特に高価だったのがEF81-137の前面ナンバープレート。最低入札価格50万円。
逆に、185系のメーターパネルの入札価格は最低5万円から。こっちの方がお手頃という...
前面ナンバープレートの最終落札価格はいくらだったのでしょうか??
引退するもの、転生するもの、解体されるもの
長野総合車両センターとえば改造も手掛けている。
毎年、その時のネタ性に富んだ車両が運ばれてくる。
2019年はE257系特急あずさから踊り子への改装作業が行われていた。
過去には185系踊り子や武蔵野線のE231系などの姿も。
ちなみに、中央線でお馴染みのE233系0番台はいつも居る。なぜか。
E257系特急あずさ&E257系踊り子のコラボ。
お馴染みの車両が新たな姿に生まれ変わる瞬間を間近で体験できた。
くたびれた感ある塗装。デビュー当時の新品の初々しさはどこへやら。
いつまでも"新しいあずさ"のイメージだったE257も、いよいよ役目を終えようとしている。
E257特急あずさがデビューした当時のことは今でも覚えています。
明るい車内、広い座席、カラフルな車体。
183系、E351系のベテラン感あるあずさに新時代の訪れを感じさせました。
E257系の座席の座り心地だけはいただけませんが...
踊り子にリニューアル中。車内のドアは木目調のものに変更されていた。
長野で活躍する車両も整備中。キハ110系おいこっと。
名前の由来は「TOKYO」を逆から読んだ「OYKOT」から。
今更ながら、この発想には驚かされた。
引退した車両。毎年訪れるが、なかなか解体されずに保管されている。長総のお気に入り??
成田エクスプレスの塗装の剥がれ具合が痛々しい。
Yokoso Japan!プレートが当時の訪日客誘致キャンペーンを物語っている。
飛行機だと、Yokoso Japan!のロゴを付けたジャンボが飛んでましたね。
懐かしい。
こちらも県民お馴染みのリゾートビューふるさと。
じっくり見る機会がないこの車両も、今回ばかりは隅々まで見学できた。
訓練用車両。目玉としては209系の信州色だろうか。
京浜東北で活躍していた車両が信州色にて再デビュー。
信州民として都会の車両がお馴染みのカラーになるのは嬉しい。都会になった気分。
触れる展示
長総の名物といえば、実際に体験できる展示の多さだろう。
実際に運転台に座ったり、マスコン操作したり、幕回ししたり...
車軸の探傷体験やE351系の運転台を使ったNゲージ操作体験。
毎年恒例なのは車両下部の探検コーナー。
老若男女大盛況な模様。
技術的な展示が多く、マニアとしては非常に見応えがあった。
社員の方もディープなネタを教えてくれた。
京葉線で活躍していた205系。こちらも2019年は信州色に塗り替えられた姿に。
定期的に現れる、運転台に詳しい鉄道ファンが定期的に幕回ししてくれた。
おかげさまで信州色と関東の幕の異色のコラボが実現した。
ファンの方は一体どこで幕回しの方法を習得するのでしょうか。
是非とも、今度教えていただきたいです。
205系の運転台へ。いろいろと操作できた。当たり前だが、マスコンを操作しても動かず。
ライトの操作や車内アナウンスも可能。
運転台の知識を深めてから挑むとより一層楽しめるかもしれない。
大盛況な展示ブース。車軸やモータ、トイレやドア、パンタグラフなど。
ディープな展示が盛りだくさん。
E353系新型あずさの男性用トイレ(左)。E257系のPS36形パンタグラフ(右)。
パンタグラフは実際に上げ下げの動作を体験できた。意外と動作が速くてびっくり。
別棟の車軸の展示。こちらはE353系の車軸。
隣のコーナーでは超音波機器を使用した車軸の探傷体験ができた。
長総の名物、電車床下探検隊。143系の床下に入り、鉄道の足回りを間近で見学できる。
回転率も高いため、長時間待つことがなくストレスフリー。おすすめ。
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社員食堂で昼食
社員食堂は昼食会場として開放されていた。
残念ながら、食事は外部業者による提供。社員さんがいつも食べている味は体験できなかった。
しかし、場所は社食会場そのままなので、仕事に疲れた社員の日常が体験できるだろう。
今回は牛丼をいただいたが、温玉付きでなかなか美味しかった。
今回いただいた牛丼(500円)。温玉付きで味・値段ともにGOOD!!
他には焼きそばやパンなど、お祭り出現率の高い食事が提供されていた。
人数限定の189系車内展示
2019年の長野鉄道フェスタ最大の目玉イベント。189系N102編成の車内見学。
滅多に公開されることのない、189系の運転台が見学できた。
先着順の人数制限ありの見学会。チケットは一瞬で終えたようだった。
189系の運転台なら碓井峠の鉄道文化むらでも可能。こちらの方がゆっくりと見学できる。
しかし、今回は先日まで現役だった最後の189系という点で今回はレア度が高いのだ。
先着順で配布された189系車内見学の整理券。券は記念として持ち帰ることができた。
特急あさま、あずさ、はまかいじ、かいじ、ムーンライト信州、ファンタジー舞浜号、妙高、おはようライナーなど。
東日本を中心に幅広い路線で活躍した名車両。
189系とE257系のコラボ。1975年と2001年生まれの26年差。(クハ189-9&E257系M106)
解体される189系。転属するE257系。別々の意味で両者は長野からおさらばとなる。
26年差の車両が同じレールの上を走っていたと思うと、鉄道の息の長さを感じた。
現役時代の189系N102編成。おはようライナーによる運行。
引退間際まで、塩尻=長野でお手頃価格で乗れる唯一の定期路線だった。
松本=長野は運賃+310円で利用可能だった。
おはようライナー乗車記↓↓
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【乗車記】懐かしの189系で行くおはようライナーで松本から長野へ
お陰さまで無事に夏休みを迎えることができただいこんAXです。 11日間の夏休み、思う存分楽しみたいと思います。 そんな訳で ...
特急あさま・長野行き。碓井峠を経験した歴戦の車両。
この車両内で何食の釜めしが消費されたのだろうか。
モハ189-32。川崎重工製。塗装のヒビが良い味出していた。
189系が生まれた1970年代はカラーテレビが普及し始めた頃らしい。
4Kテレビが跋扈する今日まで活躍し続けた189系N102編成。家電の進化は早い。
最後の着席
いざ、車内へ。
贅沢にも運転台見学の待合場所は車内。
6号車のリニューアル未実施の車内がレトロ感満載。
最後の189系の座り心地を満喫した。
クハ189-9。座席リニューアル未実施の6号車。
運転台見学の待ち時間はこちらで待機した。
車内に漂うレトロな車両独特のにおい。
病院??ビニール??老舗レストラン??そんなにおいがしました。
不思議なことに、ベテラン鉄道車両は同じ匂いがするんですよね。
今となっては簡易的な座席。当時にとってはこのデザインでも十分豪華だったのかもしれない。
窓のカーテン、ふかふかの座席、地味な配色のモケットと床。角ばったひじ掛け。
国鉄当時の雰囲気を模擬体験させてくれた。
足元の広さ。狭くはないが、足先にヒーターがあるため足は伸ばせない。
伸びきったシートポケットのゴムがくたびれた感あり。だが、それがいい。
座り心地レビュー
全体的に柔らかい。頭部もほどよい柔らかさ。足元の広さは普通。座面に対して窓の位置が高い。テーブルはペットボトル2本分程度のスペースのみ。2席中央部のひじ掛けなし。
座席の柔らかさ
★★★★★
189系車内からE257系を望む。同じく特急あずさで活躍した車両。
車内からでもE257系の新しさを感じることができた。
見晴らし抜群の高い視点
いざ、運転台へ。
幅の狭い階段を踏みしめ聖域へ。
やはり、高い運転台からの視界は非常に良好。
この設計はE353系にも引き継がれた(はず)。
4段の階段を昇った先には運転台が。
お世辞にも、ステップ幅は広いとは言えない。
まずは正面。国鉄の車両といえばこの若草色の室内。
窓の角度や窓枠の位置などが飛行機のコックピットを彷彿とさせた。
189系N102編成、クハ189-9の運転台。アナログの塊。これぞ、まさに国鉄車両。
液晶パネルばかりの最新車両に負けじと、同じ走りで乗客を運んだ189系に感謝。
運転台の足元の広さ。ボケ気味すみません。
無骨な金属感が寒々しい引用を与えた。冬場の暖房環境は如何に。
座り心地レビュー
全体的に普通席よりは固め。足元広さは普通。当たり前だが調整可能。ひじ掛けは左側のみ。
座席の柔らかさ
★★☆☆☆
運転台全景。アナログ計器のオンパレード。
錆びついた表面、剥がれかけのテープの注記。地球何周分を走行したのだろうか。
運転台からの視点は高く視界良好。中央部の窓枠が少し気になった。
車で例えたら、大型トラックの運転席に居る気分。速度感覚もゆっくりに感じたことだろう。
マニアの方々の視線がすごかったです。お邪魔にならないように即座に撤収。
背もたれは低く、あくまで補助的な座席。長時間の着席は厳しいかもしれない。
バス展示
大興奮の189系見学のシメはバス見学。
こちらは毎年恒例のコーナー。バスマニア歓喜。
JR関東からアストロメガとエアロミディの2台が展示されていた。
車内見学可能。運転席・座席への着席もできた。
毎年恒例のJRバス関東のバスコーナー。2019年はアストロメガとエアロミディの2台。
やはり、注目は新型のアストロメガだろうか。やはり、2階建ての迫力はすごい。
2階建てバスは絶滅するかと思ったがまさかの復活。
今後、乗車の機会が増えると思うと嬉しい。
2階席の車内。座席幅は普通。布と革のコラボ。
全体的に黒を基調としたシックなデザイン。
足元の広さは文句なし。2階席とは思わせないスペース感。
天井高さが若干低めなこと以外は1階建て車両と同様。
諏訪のエアロミディの運転席にも着席可能。制服も着用することができた。
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まとめ
そんな訳で、2019年の長野鉄道フェスタに行ってきました。
残念ながら、2020年はコロナの影響で中止。
2021年の開催に期待したいところ。
今回の目玉は189系N102編成の展示とE257系踊り子の改造展示でしょうか。
信州に馴染みの深い両車両が新たな人生を歩む。その最前線を見学することができました。
特に189系の運転台見学。
いつも地上から眺める側でしたが今回、ようやく内側から眺める側に。
高い視点からの視界は非常に良好でした。
毎年ネタが豊富なフェスタ。来年はどんな車両がお目見えするのでしょうか。
楽しみです。
おまけ
小型消防車とE353系のミニ特急あずさ。
消防車はスバルのサンバーの改造だろうか。長総のような場所では小回りが利いて良いかもしれない。
ミニ列車も置き換えが始まっていた。前まではE351系だったのだが。こちらにも引退の波が!?