エアリンガス 搭乗レビュー

視線の真横にエンジンが見える高翼4発機のRJ85でロンドン・シティ空港へ

投稿日:2021年7月27日 更新日:

 

小型機なのに4基のエンジンを装備したAvro RJ85。

4基のエンジンと高翼の主翼、T字の尾翼など非常に独特なデザインの機体でした。

そんな訳で今回は、エアリンガスのAvro RJ85型機でダブリンからロンドン・シティ空港までフライトしました

 

ギネスビール博物館での試飲コーナー
アイルランドの首都ダブリンにあるギネスビール博物館(ギネス・ストアハウス)にて。試飲コーナーではサーバーからビールを自分で注ぐことができました。現地補正もあり、味はGood!!ロンドンから日帰りで行けるダブリン、おすすめです。

 

搭乗DATA
航空会社:エアリンガス(CityJet運航)
搭乗日:2019/02
路線:ダブリン
⇒ロンドン・シティ
飛行時間:1
時間40分 (発15:20⇒着17:00)
便名:EI288
座席:9F 普通席・窓側
機材:RJ85 (EI-RJI) 機齢19年11ヵ月

 

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新しく綺麗なダブリン国際空港

ダブリンの玄関口、ダブリン国際空港。

ビル内は新しく綺麗。お土産屋さんやレストランも十分。お土産はここで買ってもいいかもしれません。

 

ダブリン国際空港の出発ロビー
ダブリンをハブ空港とするエアリンガス。本拠地ということもあり、空港設備は充実していました。画像は搭乗手続きカウンター。自動チェックイン機も設置されており、混雑に巻き込まれることなくスムーズに手続きできました。

 

ダブリン国際空港内のカラフルな窓
いざぁ搭乗口へ。途中、カラフルな窓ゾーンが。レインボーロード感。なかなかお洒落。

 

ダブリン国際空港内のカラフルな窓
なんか芸術的。まるで、どこかの美術館に居るかのよう。

 

ダブリン国際空港に駐機するエアリンガス機
駐機するエアリンガス機。手前は旧塗装のA321、奥には新塗装のA320。アイルランドのナショナルカラーである緑をベースとした塗装。垂直尾翼には国花のシャムロック。緑色成分多めの国。アイルランドがエメラルドグリーンの島と呼ばれる理由がわかります。

エアリンガスの設立は1936年。JAL(1953年)やANA(1952年)よりも歴史あるエアラインです。日本での知名度は低めですが。

 

独特な高翼4発エンジン装備の搭乗機

今回の搭乗機材はイギリス・BAEシステムズ社製のAvro RJ85。

初期型のBAe 146の近代化改修型が今回のRJシリーズ。定員100名以下の小型機でありながら4基のジェットエンジンを装備。低騒音と高離着陸性能を目指した設計思想となっています。

1500mの滑走路の短さと中心市街地に近く、騒音規制の厳しいシティ空港に最適な機材です。

 

今回の搭乗機のRJ85(EI-RJI)
今回の搭乗機のRJ85(EI-RJI)。機齢19年11ヵ月のベテラン機。エアリンガスの新塗装化前のため白装束塗装でした。4発のエンジン、高翼、T字の尾翼。旅客機というよりも軍用機と言った方が適切な外観。さすが、軍事系も担当するBAEシステムズ。

 

徒歩による搭乗の様子
徒歩にて搭乗。大型の荷物はキャリアカーに自分で預けるスタイル。地上で見る機体は迫力を感じました。ずんぐりむっくり感あり。

 

RJ85に装備されているエンジン
Honeywell LF507-1Fエンジン。大型ヘリのCH-47用のT55エンジンをベースに開発されました。機構としては、ギヤボックスを介してファンを駆動するギヤードターボファン(GTF)。それぞれのファンが適切な回転数となるようギアで調整されます。実はこの機構は現在主流のA320neoなどに搭載されているPW1100G-JMシリーズと同様。ギヤードターボファンシリーズの先駆け的なエンジンなのです。GTFの機構によりファンの回転数を落としつつ、後段の圧縮機の回転数を上げることが可能となったため、燃費の向上だけでなく騒音低減にも寄与しています。

主に、ファン先端(エンジンカバー側)の回転速度が音速を超えると大きな騒音が発生しますが、GTFにより翼端速度を音速以下で回転させることが可能になったことで静粛化が実現しました。静粛性の高さから、ささやくジェット「ウィスパージェット」の愛称で呼ばれるほど。

1基あたりの推力は31kNと控えめですが、4基装備するため合計推力は124kN。ライバルのE170/E175は2基で合計122kN。結果として機体としての推力は同等という訳です。仮に1基がエンジントラブルで停止したとしても1基あたりの推力が小さいため、安定性が高いです。

 

胴体引き込み式のメインギア
胴体からはみ出るような形で展開するギア。ロンドン・シティ空港の1500mと短い滑走路でも停止できるよう、強力なカーボンブレーキが装備されています。随所でロンドン・シティ空港のために生まれた機体であることを感じさせます。

 

T字の尾翼と高翼と4発エンジンの機体
いざ搭乗。T字の尾翼と片側2発のエンジン。この独特な形状、大変素晴らしい!!

 

B737・A320と同様の3-3配置の座席

小型機の代表格であるB737・A320と同様の3-3配置の座席の機内。

リージョナルジェットとしては異色の配置です。

客室幅は次のとおり。やはり、RJ85の方が圧迫感がありました。
B737:3.53m / RJ85:3.42m

 

エアリンガスのRJ85型機の座席表
エアリンガスのRJ85型機の座席表と自席の位置(引用:エアリンガスHP)。高翼に吊るされる2基のエンジンを見たいがために主翼中央部の9F座席を選択。全席エコノミーの92席仕様。面白いことに、後部は2-3配置となっています。B737-500に似たずんぐりむっくりな機内です。

 

機内の全景
機内の全景。3-3の配置で座席が並ぶ機内。通路幅・機内高さともにA320やB737よりも狭かったです。しかし、同じリージョナルジェットであるE170シリーズやCRJシリーズよりも圧迫感はありません。機内照明は一般的な蛍光灯スタイル。機齢約20年ということもあり、ベテラン感がありました。

 

今回の座席
今回の座席9F。革製の高級感あふれる座席。柔らかい肌触り。ふかふか度合いが素晴らしく、柔らかすぎて逆に少々疲れてしまいました。

 

横から見た今回の座席v
横から。シートピッチは大手で一般的な約30~31インチ。昔ながらの厚みのある座席。こういうのが良いんですよね。最近の座席は軽量化で薄型化されているため、背もたれが板な感じがして好きになれません。

 

後方から見た今回の座席
後方から。窓は約2個分。個人モニター・オーディオ等のエンタメ機能は皆無でした。

 

一般的な足元広さ

足元広さは普通。

大手エアラインよりもわずかに狭い指4本分のスペース。

1時間弱のフライトのため窮屈に感じることはありませんでした。

 

着席時の足元広さ
一般的な足元広さ。シートピッチは約30~31インチかと思われます。

 

指4本分の足元広さ
指4本分の広さ。大手では握り拳1個分が一般的。わずかに狭いですが、快適さに関して大きな影響はありませんでした。むしろ、RJ85に乗れることに対する興奮度の高さで、快適さ云々はどうでも良く感じました。

 

座り心地レビュー

ホールド感ややあり。拳3個分の足元間隔。座席幅は普通。柔らかすぎて逆に疲れる。革製座席。もう少し固めでもいいかもしれない。過去最高クラスの柔らかさ。

座席の柔らかさ
★★★★★

 

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翼の部分は荷物棚が小さいぞ

高翼機のRJシリーズ。

機内の中央部は主翼の構造上、天井高さが低く設計されています。

それに伴い、荷物棚も一部箇所で小さいものが設置されていました。

 

他よりも少しコンパクトになっている荷物棚
主翼部の機内。高翼機の機体設計上、主翼部の機内の天井高さは一段低くなっていました。また、荷物棚も通常サイズの半分ほどの大きさに。筆者のショルダーバッグは荷物棚が小さすぎて入れることが出来ませんでした。手提げバッグが精一杯です。

 

大型機に負けない快適さのフライト

ダブリンからロンドンまでは約1時間40分のフライト。

エンジントラブルにより出発が遅延。ある意味貴重な体験となりました。

乗り心地、機窓もGood.一生の思い出となるフライトでした。

 

エンジントラブル

まさかのエンジントラブル。約20分の遅延。

整備士さんがカバーを開け、何やら点検しているようでした。

まぁ、遅れようが特に予定はなかったので、むしろもっと整備して時間を掛けてくれても良かったぐらい(笑)。

 

機内から見えたエンジン点検中の作業者
エンジン点検中。高い位置にあるため整備性は若干悪め。本格的な整備するレベルではなく、20分ほどの作業で無事出発することができました。エンジンの数が多くなればなるほど故障のリスクは上がります。やはり、整備面では4発機が不利になってしまいます。

 

4発機の独特な機窓

やはり、このフライトの醍醐味は4発機ならではの機窓。

往路ではエンジン前席を指定しましたが、今回はあえて中央部にしました。

高翼ジェット機のエンジンの排気を真横で感じたかったためです。

 

ダブリン離陸時の様子
ダブリンを離陸。エメラルドグリーンの島というのも納得。緑が多めの大地が広がっていました。加速力は普通、上昇はじんわりとした離陸。往路のロンドン・シティ空港離陸時はプロペラ機並みの強力な加速力と上昇率でしたが、滑走路に余裕のあるダブリンではその必要がなかったものと考えられます。フラップの動作状況もじっくりと確認できました。

 

水平飛行時の機窓
高翼4発ジェット機の独特な機窓。民間機というよりも軍用機寄りの設計ですね。上方の視界はいまいちですが、逆にこの独特な機窓がクセになりました。窓の真横を高速の排気が通過するため、騒音は大きかったです。ウィスパージェット(ささやくジェット)と言えども、静かなのは機外だけなのかもしれません。

 

窓枠から見えるエンジンと翼
窓から望むエンジン。窓の真横と同じ高さにエンジンが位置する民間機。今後大きく数を減らしていくことでしょう。

独特な機体は気分が非常に高揚しますね!

 

少々レトロな機内装備

個別空調・読書灯・CAさん呼び出しボタン。

必要最低限な装備はありました。

お世辞にも新しさを感じることはできず、オレンジ色の小ぶりなサイン類が良い味出してました...

 

シートベルトサインや個別空調
シートベルトサインや読書灯など。小ぶりなオレンジ色のサイン類がレトロ。

 

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運航はCity Jet

機内誌はエアリンガスですが、安全のしおりはCityJetのものでした。

便名はエアリンガス。運航はCityJet。

CityJetのウェットリースによるものです。

 

安全のしおり
CityJetの安全のしおり。エアリンガスがCityJetをウェットリースして運航しているため、機体はCityJetのままでした。ウェットなのでCAさんもCityJet所属と思われます。

 

機内サービスのメニュー
機内サービスメニュー。こちらはエアリンガス仕様。無料の機内サービスはありません。往路では珈琲を注文しましたが、今回はお金もないため何も注文しませんでした。注文者もほとんど居なかったです。

 

前傾姿勢の着陸

楽しい愉しいRJ85でのフライトも終盤戦へ。

市街地が隣接しているシティ空港の立地のため、騒音対策として通常の倍近い急角度でアプローチ。

CRJ200の前傾でのアプローチを彷彿とさせる着陸でした。

 

機内から見えるエンジン
夕陽に照らされるエンジン。出発前に整備したエンジンも問題なく稼働し、ロンドン・シティまで安定したフライトを提供してくれました。

 

やや前傾でのアプローチ
ファイナルアプローチ。ロンドン・シティ空港の立地の関係上、約5.5°の侵入降下角で降下。通常は約3°であるため、少々ハラハラとした着陸でした。画像からもわかるように、地平線に対してかなりの前傾姿勢で降下していることが分かるかと思います。CRJ200のファイナルアプローチを思い出しました。

 

着陸後に展開するスポイラー
無事、タッチダウン。先述した強力なカーボンブレーキと主翼のグランドスポイラー、機体最後部に装備されたエアブレーキの3つを使用して減速。意外にもスラストリバーサーは未装備。エンジン設計の簡素化の他に、着陸時の騒音低減といったメリットがあります。スポイラー展開時は空が見えました。この座席位置で唯一空が見れる瞬間であります。

 

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まとめ

そんな訳で、エアリンガスのRJ85型機でダブリンからロンドン・シティ空港までフライトしました。

小型機なのに4発エンジン装備、高翼&T字尾翼の大変個性的な機体。

まさに、ロンドン・シティ空港のために設計された機体と言えます。

機内から同じ目線の位置に見えるエンジンは独特な体験でした。

エンジン整備による遅延もありましたが、非常に素晴らしい一生の思い出に残るフライトとなりました。

次はオーストラリアで飛んでるRJ100を攻めてみたいと思います。

 

評価

機内食
☆☆☆☆☆(無料サービスなし。有料にてドリンク等のサービスあり)

シート
★★★★☆(一般的な足元広さ。革の触り心地が良い。柔らかすぎて逆に疲れる)

機材コンディション
★★★☆☆(機齢約20年のベテラン。エンジンの不具合が出発前に発覚し点検)

機内スタッフ
★★★★☆(親切丁寧笑顔のテキパキとしたサービス)

エンターテイメント
★★★★★(機内誌と機窓。4発エンジンの機窓が大変素晴らしかったので5つ星)

時間の正確さ
★★★☆☆(エンジン整備のため約30分の遅延)

総評
★★★★★

 

おまけ
ダブリン国際空港内の自販機のコーラの値段
ダブリン国際空港内の自販機のコーラ。2.2ユーロ、日本円で約280円!!日本の物価が安すぎるのか、このコーラが高すぎるのか。まぁ、空港内の価格なら妥当といったところでしょうか。日本の物価の安さも考えものですけどね。

 

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