2018年3月16日(金)、E351系特急スーパーあずさが営業運転を終えました。
実際の乗車記はこちら↓
E351系特急スーパーあずさラストラン乗車記@最後の営業運転編
E351系の営業運転最終日から22日後の2018年4月7日(土)。
正真正銘のラストランとなる、「ありがとうE351系 松本~新宿ラストランの旅」が実施されました。
募集定員は普通車500名、グリーン車40名の計540名。
ツアーへの応募が多数だったため、チケットは厳正なる抽選が行われた...が、
運良く普通席のチケットを入手することができました!!感謝感激です。
そんな訳で今回は、ありがとうE351系、松本~新宿ラストランの旅乗車記です。
乗車データ
・列車名:ありがとうE351系 松本~新宿ラストランの旅(JR東日本・中央本線・団体列車)
・型式:E351系
・乗車区間:松本=新宿
・座席:2号車14番A(普通席)
・乗車日:2018年4月7日 正真正銘のE351系ラストラン
ありがとうE351系ラストランの旅のチケット。
4時間21分かけて松本から新宿まで向かう。普段の特急スーパーあずさの2倍近い所要時間。
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何もかもが最後。最後の松本駅出発。
1993年に運用開始されたE351系。長きに渡り松本=新宿(東京)を結んだ名列車。
詳細は他記事にまとめたため、本記事では割愛する。
2018年3月16日にE351系は定期営業運転を終えた。
それから22日後、再び松本駅にE351系が舞い戻ってきた。
正真正銘のラストラン。新宿までの片道だけ乗客を乗せて走る。まさに片道切符。
松本駅から出発するのも最後。新宿駅に入線するのも最後。
乗るのも撮るのも座るのも最後。もうこの日を逃したら次はないのだ...!!
そんな訳で、実際に乗ってきました。
飽きるほど乗車した車両だけに、目新しさは皆無。いつもの安心感。ただいま。
慣れ親しんだものって、案外消えてから寂しさが増すような気がします。
本当に明日から消えるのかなぁ...なんて思いつつ、松本駅へ向かった。
松本駅に停車するE353系、E257系、E351系の3種コラボ。
次はE257系が特急あずさから運用離脱する。
松本駅に停車するのも今日が最後。
飽きるほど目にしたこの光景も今日が最後。
9:13、松本駅4番線ホームに入線するE351系。
いつも通りのLEDヘッドマーク。何度見てもスタイリッシュなデザイン。
ラストランの旅に充当されたE351系(S3+S23編成)。1995年12月19日生まれの量産型。
新宿駅と比較して鉄道ファンの数は少なめ。
383系特急しなの、E257系特急あずさ、E353系特急スーパーあずさのプレートとともに。
残念ながら、E351系のプレートは撤去されていた。
ありがとうE351系ラストランの旅特別仕様の行き先表示板。
1993年から2018年の25年間、本当にお疲れ様でした。
クオリティの高さゆえに、一見本物の幕かと思った。
4時間21分の新宿行きラストランの旅が開幕
今回の団体列車は4時間21分かけて松本から新宿まで向かう。
正直なところ、普通列車レベルの遅さ。だが仕方ない。今回は旅。移動がメインではないのだ。
キツキツのダイヤの中、この旅を企画してくれたJRに感謝したい。
マニア的には少しでも長く乗っていたい欲が強いため、このプランは大変嬉しいものがあった。
ダイヤの制約上、現役時代のように高速でカーブを走行する体験はあまり出来ず。
通常よりもやや遅めの速度でのカーブ走行に留まったが、それでもE351の振り子は健在。
カーブごとに心地の良い、まるで飛行機が旋回するかの様な振り子の傾きを披露してくれた。
カーブ以外では普通列車レベルの速度で走行することが多かった。
全力を知る者としては控えめな印象を受けた走行だったが、速ければ良いといった問題ではない。
普段とは違うスピードレンジでの走行を経験して初めて、気づくことが出来る乗り心地もあるのだ。
4時間も乗車時間を設けてくれた企画者さんに感謝。
最後の最後までE351系の走りを満喫することができました。
今回の座席、2号車14番A席。運良く窓側席を確保することができた。
これがE351系の座席最後の着席。この座席も筆者の着席にて座席人生を終える...
最後の足元レビュー。足元の広さは文句なし。
座席の座り心地、ホールド感、柔らかさなど、個人的にお気に入りの座席だった。
正直なところ、E257系の固め、ホールド感低め、ほぼ直角の座席は好きになれません。
一方で、E351系は倒さずとも快適な座り心地を提供してくれました。今でも大好きな座席です。
ずれる車内チャイム音
車内案内放送で流れるおなじみの4打音チャイム。
正常であれば、
♪チャーン↑チャーン↓チャーン↑チャーン↓
といった感じのメロディーなのだが...
この日のチャイムはチャイム音に音ずれが発生していたため、
♪チャチャーン↑チャチャーン↓チャチャーン↑チャチャーン↓
といった感じのハウリング現象に似たメロディーとなっていた。
乗車した2号車だけの現象なのか、全車両なのか不明。
原因もよくわからず。
このまま修理されることなく解体されるんだろうなぁ...
解体前最後の力を振り絞ってる感がありました。
松本=塩尻間の走行速度。いつも通りの130km/hを記録。最高速度。
モーター車だったこともあり、日立製IGBTのVVVFサウンドを十分に満喫できた。
岡谷=下諏訪間の車窓から見えた桜。季節は春。出会いもあれば別れもあり。
E353系と出会ったと思えば、E351系とのお別れもあり。
9:55、下諏訪駅にて途中停車。少し散策することに。車内にはE351系の写真が飾られていた。
普段なら長野県民歓喜な広告が貼られている場所だが、今日は特別。
車内案内板。E353系に統一後は自由席が完全廃止になるとか。
使いやすいような、使いにくいような。時代の流れでしょうか。
長モト、定員60、形式モハE351、自重38.3t、換算 積4.0 空3.5の表記。
10:32、茅野駅にて。
茅野市民館のガラス面に反射するE351系を車内から望む。
茅野駅以降は新宿駅まで降車出来ませんでした。
八ヶ岳と鉄橋を望む。個人的にお気に入りの車窓。
タイミングが合えば、奥から一般道路、中央自動車道、鉄橋の順で3種の橋を眺めることが出来る。
(この日はうまく撮影出来ず)
まぁ、本当に一瞬の景色なのでたまに見過ごしますが。
10:53、小淵沢駅付近にてお弁当タイム!!ボリューム、味、種類...どれもGood!!
やはり...乗り物車内で食べるお弁当はおいしい!!
弁当箱よりも小さなE351系のテーブルとも今日でオサラバ。
食事中も弁当が滑り落ちないかヒヤヒヤしました((+_+))
これも思い出の1つですかね。
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記念グッズ販売&鉄道ファン歓喜な記念品の数々
長野県と山梨県の県境付近の連続カーブ。
さすがのE351、振り子を駆使して難なくこなしていく。この傾きが心地よい...
ちなみに、小淵沢駅通過後の速度は約65km/h。やや通常よりも遅めか。
気付くと山梨県。甲府駅も通過。
次のイベント"記念グッズ販売"が行われた。
車内限定のE351系グッズ。購入は1名1種類につき1点のみ。
転売厨の方、残念でした。
多くの参加者がグッズを購入していたため、乗務員は少し大変そうであったが...
せっかくなので、自分も数点購入してみた。
また、ラストランの旅参加特典の記念品が参加者全員に贈呈された。
こちらは無料。
記念品はE351系サボや、E351系のシート生地を使用したコースターなどなど。
鉄道ファン歓喜なグッズの数々。まさか、座席生地のグッズが貰えるとは。
非常に満足度の高いお土産ができました。
記念グッズ販売メニュー。クリアファイルやプレート、ボールペンなど。
せっかくなのでグッズを購入。
E351系ラストランの旅記念プレート(1700円)+ボールペン(1600円)。
ボールペンは非常に滑らかで書き心地最高です。
プレートにはラストランの旅と参加日時の表記があり、思い出の品となること間違いなし。
ラストランの旅特典のお弁当の幕。E351系特別仕様。
持ち帰り用にお弁当とは別のタイミングで提供された。
E351系の座席生地を使用したコースター。
まさか、生地をいただくことが出来るとは...座席マニア大歓喜!!
本当に、このプレゼントには驚かされました。
触り心地も本物の座席と同様!!(本物の生地だから当たり前だが)
すっっごく嬉しかったです。座席マニアの自分にとって家宝レベルです。
記念品一覧。E351系記念サボやお弁当の幕、座席生地やJRのシールなど。
なかなかの質と量。JRさん、本当にありがとうございます。
E351系の記念サボは意外と重厚感がありました。
というか、なかなかの大きさ。普通に買ったら高そう。
今でも家に飾ってます。
いつもの特急スーパーあずさと勘違いしてしまいそうな車内の一コマ。
参加者も皆、名残惜しさを感じながら乗車しているに違いない。
3月16日のラスト定期運用時とは異なり、今回は非常に車内が平和。車内を走り回る人も皆無。
車内が狭い・暗いといった評判が散見されたE351。
個人的にはこの窮屈さが好きでした。まるでスポーツカーのような引き締まりと言いましょうか。
確かにE353は快適ですが...
沿線の鉄道ファンの方々
ラストランともなれば、その姿を見ようと集まるのは必然...
今回も走行中に多数の鉄道ファンの方々やお見送りの人を見かけた。
有名な撮影スポットはもちろん、他のマイナースポットにも人の姿。
それだけ注目度の高い列車だったということだろうか。
沿線の人の数は首都圏に近づくにつれて増加した。
多摩川の河川敷ではずらーっとカメラを構えたファンの方々を確認。
自分が乗車中の列車を撮影されまくる機会は滅多にない。
乗車している側も特別な体験することができた。
多摩川の河川敷にてE351系を撮影する鉄道ファンの方々。
このようなファンの姿が終着駅の新宿までずっと続いた。
乗車してる側だと、ファンの方々がうまく撮影出来たか気になってしまいますね。
これが撮影される側の気持ちか...
13:55、新宿駅に入線。
何度もE351系車内から見た新宿の繁華街の景色もこれで最後。
13:59、定刻から8分遅れで7番線ホームに到着。25年の活躍に幕を閉じた。
最後に自席に別れを告げ、名残惜しさを感じつつ降車。
本当に君は最高の座席だったぞ!!ありがとう!!
新宿駅にて。大混雑だったため適当に撮影。25年間本当にお疲れさまでした。
引退間近に焦るぐらいなら前もって撮影しておけばいいのに。
と思いつつも、自分も焦る気持ちがあったかもしれません。まぁいいや。
ロッカーにはE353系の宣伝が。E353系への注力がすごい。
そんな訳で、ありがとうE351系 松本~新宿ラストランの旅に参加してきました。
正真正銘のラストラン。
本当に明日から乗れなくなるのかなぁ...なんて思いつつ乗車。
車内にはいつも通りのスーパーあずさの空気感が漂っていました。
いつも東京都と長野県を結んでくれたE351系。
カーブの度に、まるで飛行機のように車両を傾ける乗り心地が最高でした。
もう乗車出来ない寂しさもありますが、何はともあれお疲れ様。
25年間本当にお疲れ様でした。
おまけ
長野総合車両センターにて解体を待つ車両。
189系とE351系が同時期に解体される点に違和感しか感じない。
うーm、E351系が全車解体された後も、189系が1編成活躍し続けているという...
国鉄車両頑張りすぎでは??
評価
車内食
★★★★★(記念弁当はボリューム、種類、味どれもGood!!旅の気分が高まる)
シート
★★★★★(個人的にお気に入りのE351系普通席。文句なしの5つ星評価。最高の座り心地)
車両コンディション
★★★★★(解体前のラストラン。チャイム音のずれなど、最後の力を振り絞ってる感があった)
車内スタッフ
★★★★★(特別な車内アナウンスや記念品のプレゼントなど、最後にふさわしい充実のサービス)
エンターテイメント
★★★★★(出発から到着までのすべてが大満足!!E351系を十分に満喫できた)
時間の正確さ
★★★★☆(約10分の遅延。ラストランだから仕方ない)
総評
★★★★★
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