ベトナムの格安エアラインのベトジェットエア。
日本路線の便数を年々増やしており、今後の発展が楽しみな航空会社です。
そんな訳で今回は、ベトジェットエアにて東京・成田からホーチミンシティまでフライトしました。
3年ぶりの海外はベトナムへ。往復でも4万円台と大変お手頃な運賃設定なので、北海道や沖縄に行く感覚で飛べました。
搭乗DATA
航空会社:ベトジェットエア
搭乗日:2023/02
路線:東京/成田 ⇒ ホーチミンシティ
飛行時間:7時間5分 (発8:55⇒着14:00)
便名:VJ823
座席:15K エコノミークラス・非常口座席
機材:A330-300 (VN-A811) 機齢14年2ヵ月
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目次
ベトナムのLCC
2007年に設立されたベトジェットエア。
日本への乗り入れは2018年。日本ではまだ新しいエアライン。
Web予約決済時のエラーなど、まだまだ若干の問題はありますが今後に期待ということで。
片道2万円台の破格運賃
今回の運賃詳細。20kgの預け入れ手荷物と機内食、座席指定料込みで総額26,319円。逆に、それらをすべて除くと19,423円。なんと、2万円以下で成田からベトナムへ行けます。素晴らしい...。
手荷物は機内に持ち込めるサイズ感に圧縮してしまえば今回のような3500円の課金は不要。実際に、機内も小型のスーツケースを持ち込んでいる乗客が多めでした。
機内食は注文した方がおすすめです。後述しますが、水・おつまみ・メインディッシュの3点セットで約900円。7時間のフライトだと暇つぶしとして食事の時間を確保した方が飽きないと思います。味も美味しかったです。
最後に座席指定。特にこだわりがなければ未指定でもOKです。しかし、その場合は当日のチェックイン時の座席ガチャで勝手に割り振られる可能性も。7時間の快適さを数百円で買えるなら安いものでしょう。今回は非常口座席を指定したため2440円の課金に。
混雑するカウンター
朝7:00、成田空港第2ターミナルにて。出発の約2時間前にチェックイン。この時は普通の混雑度でしたが、結構混雑することで有名なのでチェックインはお早めに。
大行列の保安検査
いざぁ保安検査へ...。まさかのまさかの大行列。保安検査を抜けるまで30分かかりました。多分、人員不足による影響だと思われます。空港内のサイドの壁まで伸びるレベル。それどころか、壁に沿ってL字になってました。
こちらも早めに並んだ方が良さそうです。
ベトジェットエアのチケット。ベトジェットエアの赤いテーマカラーが主張強めなので紛失することはないのでは。知りませんが。
機内の持ち込み手荷物にはタグを付けられました。タイミングはチェックイン時。ホーチミンから成田の復路便では重量を計測されましたが、成田発便では特に重量計測はありませんでした。この日だけでしょうか??
搭乗機は中型機のA330
ベトジェットエアは小型のA320・A321と中型のA330を保有中。
今回は後者のA330が投入されました。
エアアジアXの中古機
今回の搭乗機のA330-300(VN-A811)。機齢14年。LCCのエアアジアXの中古機。エアアジアX時代は中国産スマホゲーム「ドールズフロントライン(少女前線)」の特別塗装機として活躍。ベトジェットではベトナム国営石油会社のPetrolimexの特別塗装機として活躍しており、機首付近にロゴが描かれていました。今回の搭乗機は2021年にベトジェットエアが初受領したA330です。機内もほぼエアアジアX時代そのまま。LCCですが座席は普通に広かったです。
高頻度運航がメインの元LCCの中古機ということで、機齢14年といえども機体はお疲れなのでは。リース導入ということもあり、将来的な後継機への繋ぎ的な立場なのでは、と思われますが詳細は不明。A330neoとか導入するんでしょうか。
ちなみに、ベトジェットエアの小型機のA321はこちら。画像はA321neoで東南アジア初のA321neoの特別塗装機。在来型のceoと新エンジン搭載のneoが混在しています。A321neoは新車での導入が多めですが、A330は全て中古機です。
今回も本来はA321neoでの運航でしたが、出発の数週間前に急遽A330に機材変更となりました。
第2ターミナル93番ゲートからいざぁ搭乗。ちなみに、JALとの共同運航便(JL5773便)です。JALが絡んでいるとなると、謎の安心感がありますね??
2クラス377席仕様
ベトジェットエアのA330型機の座席表と自席の位置(引用:エアアジアX HP)。今回はエクストラレッグシートの非常口の15Kを事前指定。指定料金は2440円でした。今回のA330はエアアジアXの中古機であり、機内配置も変更がないため座席表も同じです。前方に12席のビジネスクラス、後方にエコノミークラスが並びます。
A330型機は2-4-2の8列配置が一般的。しかし、LCCでは3-3-3の9列配置の詰め込み仕様が多め。
エコノミークラス客室内の様子(降機時に撮影)。3-3-3の9列詰め込み配置。実際に着席してみると、意外にも窮屈さはそこまで感じませんでした。中古機ですがさすがに座席生地色はエアアジアX時代のベージュから変更されていました。座席のモデルは変更ありません。
広々とした非常口座席
今回の座席の15Kの非常口座席。文句なしの足元広さ。非常口座席のため、出発時にCAさんから緊急時の援助に関する説明が英語でありました。
足元の広さ。窓側席は脱出シューター収納ボックスが足先にあり、正直なところ邪魔。
また、マイナスポイントは窓側席の寒さ。特に足先が寒く、指先が冷えてしまいました。寒さに弱い人はおすすめできません。
明らかに通常座席よりも広いのですが、脱出シュート収納ボックスの存在により足先の自由度は低め。ちなみに、他の座席はシートピッチが31インチ程度と、日本の国内線大手機材と同じ広さ。復路では普通席を利用しましたが、意外と悪くなかったです。
脚も組むことができますが、若干左側に位置がズレてしまいました。
座り心地レビュー
ホールド感ややあり。革の生地。文句なしの足元広さだが、ボックスが邪魔。座席幅は若干狭め。頭部はふかふか柔らか反発系で上下移動可能。左右のホールド機能あり。意外とヘッドレストの使い心地がgoodで良く寝れる。窓側の非常口は足先が特に寒く、指先が非常に冷える。
座席の柔らかさ
★★★★☆
正面には離着陸時にCAさんが着席しました。恥ずかしがり屋さんには不向きかもしれません。かといって、別に何もありませんが。
座席装備各種
折り畳み式のテーブル。非常口のものはひじ掛け収納式なので、安定感は微妙。端は下部からの固定部が無いため、そこそこガクガクしてしまいました。設計上仕方ないのですが。
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ホーチミンまで7時間のフライト
ホーチミン・タンソンニャット空港までは約7時間のフライト。
特に座席にエンタメ機能もなかったため、睡眠に徹したフライトでした。
若干のくたびれた感
こういうのがいいんですよ!(ベテラン機材マニア感)。中古機材&ベトナムのLCCのコラボから想像される事態といえば、やはりこういったくたびれた感ではないでしょうか。許容範囲内。窓のクッションと思しき黒い物体が内側に鎮座していました。
窓にも若干の汚れと傷が。格安に完璧を求めてはいけません!奥には同じくベトナムのLCCのバンブーエアウェイズが駐機中。今回のA330型機以外は機齢が若い機材が多いため、そこまでボロさは無いと思われます。
A滑走路から離陸。ロールスロイスTrent 700の音色が大変気持ちよかったです。離陸時はスーン音からのギュイーン音が徐々にMIXされた音色。高度の上昇とともにCFM56似のビィーン音へ。この賑やかな音色、さすがTrent 700といったところでしょうか。特に、アイドル状態から高回転へ移行する際の音色の変化が大変綺麗でした。A330neoの増加により徐々に数を減らすTrent 700エンジン装備機。乗れる機会を大切にしたいですね。
安くて美味しい機内食
出発から1時間後に機内食タイム。今回は事前にネット予約していたCrab&shrimp glass noodles。水とナッツとメインの機内食が付いて906円は安い!ただでさえ娯楽がないLCC。暇つぶし&朝食ついでに機内食を是非注文してみては。事前予約なしでも購入できると思います。左側のカシューナッツが意外と量が多く、大粒で甘さもあり美味しかったです。
ちなみに、提供時にチケットの半券を確認されるので手元に用意しておくと楽です。
エビとカニが入った春雨の機内食。現地風の本場の味付け。ベトナム積み込みの機内食と思われます。春雨は長めのカットで少々柔らかめ。底の方は薄味になってしまうので、添付されているソースで味変すると良いかもしれません。美味しかったです。
早朝便ということもあり、朝ごはんを逃した人は是非。7時間のフライトでは絶対お腹が空きます。
同行者のThai fried rice。タイ風ごはん。レモングラスの風味が現地風味で美味しかったです。ご飯の量もちょうどよく、お腹を満たしてくれました。
機内食メニューの一部。5.5ドル・80,000ベトナムドン・750円。意外とお手頃。ドル・ベトナムドン・日本円での支払いが可能。
スナック菓子やドリンクのメニュー。こちらも良心的な値段設定。
機内誌はベトナム人向け
シートポケット収納物一覧。機内誌はベトナム人向け。ベトナム語だらけで読解不可でした。
CAさんの制服が斬新
ベトジェットエアといえば、一昔前にビキニ姿のCAさんが機内で踊るサービスが話題となりましたが、ベトナム当局により禁止されたため現在は廃止されています。それはさておき、ベトジェットエアのCAさんの制服は斬新で、ちょっとミリタリー感のあるデザインに仕上がっています。CAさん本人を撮影することは不可なので、参考までに機内誌の画像で我慢ください。
日本円での支払い可能な機内販売
機内食から4時間後。昼寝から目が覚めたので機内販売を購入してみることに。ブラックコーヒー(340円)、マカダミアナッツ(340円)、フライドライススナック菓子(400円)を注文。ベトナムドン・米国ドル・日本円での支払いが可能だったため、日本円にて購入。機内販売購入者は意外と多めでした。
マカダミアナッツが大粒で、粒数も多くてコスパ良かったです。コーヒーはインスタントですが、若干の酸味と程よい濃さでgood。ただし、底の方は濃いめでした。カップの丈が高く、こぼれにくくて安心感高め。
フライドライスのスナック菓子。サクサクとした食感にナンプラーの風味、程よい甘みが東南アジア感あって美味しかったです。ただし、パラパラ散らかるので食べる難易度は若干高め。コメの破片が散らかりました。珍しいので是非。
機内散策
窓からの景色。ロールスロイスTrent 700エンジンと青空のコントラストが綺麗。A330のGE・PW・RRの3種のエンジンの中では、個人的にRRが一番洗練されていて好きですね。スタイリッシュでGood。
トイレは意外と綺麗。正直、東南アジア系のエアラインは汚いことが多いのですが、いい意味で予想を裏切られました。今回は2回利用しましたが、どちらも普通に綺麗でした。
日本人は少なく、ベトナム人が多めでした。機内アナウンスもベトナム語か英語のみ。復路では日本語のアナウンス(録音)があったため、到着地によって有無を判断しているのでしょうか。
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若干の遅れでホーチミンへ到着
ようやく眼下にベトナムの地が。
この日は強風の影響により、4周の上空ホールドがあり到着が30分遅れました。
ようやくベトナムの大地が見えてきました。水平飛行中はシェードをほぼ閉じていたので、機窓はあまり楽しめませんでした。まぁ、明るすぎても寝れませんしね。
沖止めスポット
14:30、30分遅れにてホーチミン・タンソンニャット国際空港に到着。沖止めスポットスポットイン。バスに移動する際に間近で機体見学ができました。
赤いエンジンカウルに黄色い星。エンジンにベトナム国旗を作り上げるスタイル、うーm、悪くないですね。
翼の下も歩行可能。こんなに自由に移動していいんですかね...。東南アジアならではの自由度の高さ。
前方と後方の2ヵ所からの降機。成田から7時間お世話になりました。
フライトルート
今回の飛行ルート。約40,000ft。揺れもなく安定したフライトでした。ホーチミンアプローチ時に4周の上空ホールドがあったため、30分ほど到着が遅れました。
まとめ
そんな訳で、ベトジェットエアにて東京・成田からベトナム・ホーチミンまでフライトしました。
格安すぎて逆に警戒していましたが、意外と悪くないフライトでした。むしろ十分です。
くたびれた感があるものの、ゆとりのあるA330型機。安価で美味しい東南アジア感ある機内食。
日本円払い可能な機内販売など、意外とサービス面も悪くなかったです。
これで往復4万円台なら全然アリです。是非、次回も利用したいと思います。
評価
機内食
★★★★☆(現地風味の味付けが美味しい。お手頃な値段設定。ナッツ系は量が多めでGood)
シート
★★★☆☆(足元が広い非常口座席を指定。ボックスが若干邪魔。足先が冷えて寒かった)
機材コンディション
★★★☆☆(エアアジアXの中古機ということもあり老朽化感あり。ただし、安全に影響のないレベルのくたびれた感)
機内スタッフ
★★★★☆(親切丁寧テキパキとしたサービス。英語・ベトナム語のみ。日本語は基本的に不可)
エンターテイメント
★★★☆☆(機内誌だけだがベトナム語で読解不可。ロールスロイスTrent700エンジンの音色が気持ちよかった)
時間の正確さ
★★★★☆(30分の遅延)
総評
★★★☆☆
降機から1時間で入国&手荷物受取。ベトナム国旗とベトナム共産党旗がお出迎え。この日はベトナム共産党創立93周年記念日ということもあり、街中はいつも以上に赤い国成分マシマシでした。
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