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B737の新機内デザイン・ボーイングスカイインテリア徹底調査

投稿日:2015年11月25日 更新日:

寒さがより一層と厳しくなる初冬の今日この頃。
新さんまの時期が来たと思えばもうクリスマス。1年の流れは早いものです。
去年のクリスマス・イブはカラオケに行きましたね。男子同士で。はい。

今回はB737シリーズの新機内デザイン、ボーイング・スカイ・インテリア(BSI)についてまとめました。

 

新世代客室のBOEING・SKY・INTERIOR(BSI)とは

次世代B737(以下、B737NG)の開発に伴い導入された新世代の客室「ボーイング・スカイ・インテリア」(BSI)。

B737NGの客室に大型の荷物棚・LED照明などB787の客室デザインを導入した次世代の客室。
従来機とは異なり、丸みを帯びたデザインを多用しているのが特徴。

 

BSIの特徴を示すと次のようになる。

・新型の客室側壁
・旅客サービスユニットへの救命胴衣の内蔵
・新型のオーバーヘッドビン(荷物棚)
・機内スピーカーの音質改善
・LEDによる客室照明
・LEDによる読書灯
・新型の客室窓
・より明るい内装色
・機内の低騒音化
・CA用のタッチスクリーン式パネル

主に乗客に最も関わりがある点は、新型の窓・大型の荷物棚・LED照明である。

従来のB737とは異なる丸みを帯びた窓、大型機と引けを取らない大型の荷物棚、B787同等のLED照明など新型機とほぼ同等の客室デザインなのが特徴。

 

CA用タッチスクリーン式パネル
CA用タッチスクリーン式パネル
乗降口付近に設置されているCA用パネル。B737のBSIを宣伝する画面が表示されていた。

 

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春秋航空のB737-800(JA01GR)
春秋航空日本のBSI仕様のB737-800型機
BSI仕様のB737NG。春秋航空もBSI仕様機を導入している。

 

多くの航空会社による新仕様機の導入

BSIのローンチカスタマーはフライ・ドバイ、コンチネンタル航空、ノーウェジアン、マレーシア航空、TUI、GOL、ライオン・エアの7社。
BSI仕様機第1号機は2010年10月27日にフライ・ドバイに導入された。

日本ではスカイマークが2011年5月23日に初就役させた。
(導入決定自体はスカイネットアジア航空が2010年であり日本で最初)

現在製造されているB737NGすべてにこの客室仕様が反映されている。

技術的には従来の既存機へのBSI改修も可能だが、経済的な問題により改修は行っていない

 

丸みを帯び、広さを感じさせる客室デザイン

B787やB747-8iと似た丸みを帯びたデザインを多用した機内のBSI。
天井を楕円形にくり抜くことで機内の高さを感じさせる工夫が成されている。

従来機のように角ばった個所が少なく、心理的にもやさしく「ホッ」とするデザイン。

BSI仕様機の客室
BSI仕様の丸みを帯びたデザインの機内の天井
楕円形にくり抜かれた天井が高さを感じさせる機内。荷物棚も大容量なものに変更された。

天井が楕円形にくり抜かれているため、通路に立った時の圧迫感が従来機よりもなく快適な客室。
小型機のB737であるが、狭いといった印象をあまり受けなかった。

 

BSI仕様機の客室(荷物棚展開時)
BSI仕様機の荷物棚展開時の機内の様子
従来よりも大型化された荷物棚だが、展開時でも通路のスペースを奪うことなくスムーズに移動できる。

荷物棚が展開するのと同時に棚自体が奥にスライドする構造のため、通路にせり出てくることがない。
展開しても棚が座席上部の高さと一定に保たれるため座席出入りもスムーズ。

 

オーバーヘッド・ビン(荷物棚)
B787と同様の設計のピボット式荷物棚のB737NGの機内
B787と同様の設計のピボット式荷物棚。最大で104lb(47kg)収納可能。

標準型の荷物棚のサイズは長さ60インチ(1.52m)であり、長尺物の収納も可能。
荷物棚のレバーは上下どちらを引いても開閉可能な構造となっている。

 

客室空間を自由にデザインするLED照明

B787・B747-8同様にBSIもLED照明を装備。客室のシチュエーションに応じた色の照明が可能。

照明の色の他に、輝度も無段階で変更することができる。
蛍光灯よりも消費電力が少なく、また軽量である。

LEDは寿命が長いため従来の蛍光灯の機内照明と比べて約10倍の寿命があるとも。

 

LED照明による機内照明(青)
LED照明によって青色に照らされた機内の様子
出発・到着時の機内照明の様子。青色には広さを感じさせる効果がある。

「青色には人種・国籍関係なく人に広さを感じさせる効果がある」といった調査結果に基づき、ボーイングは青色照明を乗客を出迎える出発時と送り出す到着時に使用している。

天井のくり抜き構造と青色照明の効果により、機内をより広く感じさせる工夫がなされている。

 

LED照明による機内照明(赤)
LED照明によって暖色系に照らされた機内の様子
水平飛行時の機内照明の様子。やわらかな雰囲気を感じさせる暖色系の照明。

水平飛行時は赤色系の照明で明るく和やかな雰囲気を与える。
BSI仕様のLED照明は何色まで表現することが可能なのか不明。
(B787はレインボー照明など無限大の色の表現が可能)

 

空調・読書灯(BSI)
B737NGの頭上の個別空調、読書灯類
空気吹き出し口と読書灯・スピーカーが一体となったデザイン。読書灯はLED照明。

B787とほぼ同様の構造の読書灯・空気吹き出し口。シンプルでわかりやすい設計。
読書灯を従来の電球式からLED式に変更したことにより、寿命が約10倍に伸びたとも。

 

ここで、BSI仕様とB787の空調・読書灯を比較してみる。

空調・読書灯(B787)
B787型機の頭上の個別空調、読書灯類
B787の空調・読書灯。BSI仕様とほぼ同様なデザインであることがわかる。

 

より機外が見やすくなった客室窓

BSI(B737)では窓自体の寸法は従来機と変わっていないが、客室側の開口部形状を変更するとともに窓周囲の形状を工夫することでより機外の景色を見やすくしている。

従来型のB737と比較してBSI仕様のB737では視野範囲がより広くなっている。

ボーイングによれば、従来型B737の視野範囲が122.4 in^2(622 cm^2)であったのに対し、BSI仕様のB737では123.8 in^2(630 cm^2)となっており、視野範囲がやや広くなっている。
これはライバルのA320に対して約10倍の視野範囲を提供するものであると述べている。

視野範囲比較

・622 cm^2 (非BSI仕様機)
・630 cm^2 (BSI仕様機)

丸みを帯び、視野範囲が広くなった客室窓
丸みを帯び、視野範囲が広くなったBSI仕様機の客室窓
従来機よりもやや視野範囲が広がったBSI仕様の窓。窓周辺のデザインも変更された。

窓周辺の壁に窪みをつけることで窓を広く感じさせるといった効果があるらしい。
そのため画像でも窓周辺の壁がやや窪んだ構造となっている。

また、窓の他に客室側面の足元に設置されたグリルを変更することで客室換気効率を上げ、乗客に新鮮な空気を提供している。
機内の騒音低減にも効果があり、2 dBA程度騒音が低減するという。

 

客室窓
丸みを帯び、視野範囲が広くなったB737のBSI仕様機の客室窓
丸みを帯びた窓。
窓自体の寸法は従来型と変わっていないが、BSI仕様では視野範囲がより広くなっている。

 

ここでBSI仕様の窓と従来型の窓を比較する。

従来型B737の窓
角ばった印象を受ける従来型B737の客室窓
角ばった印象を受ける従来型B737の客室窓。窓周辺の窪みの形状も角ばっている。

従来型B737の視野範囲622 cm^2に対し、BSI仕様は630 cm^2で8 cm^2の視野範囲の拡大。
数値上は僅かな拡大ではあるが、視野範囲が広がっていることに変わりはない。

 

以上より、ボーイング・スカイ・インテリア仕様は快適な空間を乗客に提供していることがわかる。
従来型B737の退役が加速しているため、今後BSI仕様機に搭乗する機会も多くなりそうだ。

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