2020年度で国際線での運航を終了するB777-200ER。
離脱後は、一部の機体が2022年度末まで国内線で運航。国際線仕様のまま国内線に投入されます。
そんな訳で今回は、国際線運航時代のJALのB777-200ERの搭乗記。オリンピック用に増席改修された機体でコロナ前に羽田からバンコクまでフライトしました。
今回の搭乗機、B777-200ER(JA703J)。機齢16年。東京オリンピック2020の高需要に対応するために、SS2仕様から増席仕様に再改修されました。コロナ禍中は国内の幹線路線で活躍中。
搭乗DATA
航空会社:JAL
搭乗日:2019/03
路線:羽田⇒バンコク・スワンナプーム
飛行時間:7時間00分 (発0:30⇒着5:30)
便名:JL33
座席:55A 普通席・窓側席
機材:B777-200ER (JA703J) 機齢16年1ヵ月
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目次
手まり寿司・豚汁が美味しいサクララウンジ
搭乗手続きを済ませ、いざぁサクララウンジへ。室内はリニューアルされたこともあり綺麗。
料理にも驚かされました。特に寿司。まぐろの手まり寿司・豚汁が美味しかったです。
まさか、サクララウンジで生の寿司が出るとはなぁ。
まずはお酒類。十分なレパートリー。もちろん、ビールは一番搾りとスーパードライのサーバーが設置されていました。
今回の注目メニューのまぐろの手まり寿司。サクララウンジでも生寿司が提供されていることに驚きました。ファーストクラスラウンジでは握り寿司が提供されることは知っていましたが。
定番のビーフカレーの他に、豚汁・手まり寿司等をいただきました。カレーは文句なしの美味しさ。いつも期待を裏切りません。豚汁は具だくさん。家で作るやつよりも具が多い気がしたのは内緒。そして手まり寿司。出国前に最後の日本成分を補給出来ました。
オリンピックに振り回されたSS2仕様
2016年6月に羽田=バンコクでデビューしたJAL SKY SUITE 777(SS2)仕様。
デビュー当時はヘリンボーンのビジネスクラスが注目を浴びました。ビジネス42席、プレエコ40席、エコノミー154席の計236席仕様(W61)。
そして数年後、一部の機体が再改修されることに。東京オリンピックのインバウンドによる需要増に対応するためです。ビジネスクラスを減らし、プレミアムエコノミーを廃止した詰め込み仕様が誕生(W63/W64)。JA701J・JA702J・JA703J・JA709J・JA710Jの5機が対象となりました。
結果、オリンピックは2020年には開催されず、コロナによる減便・運休の影響を受けることに。本来であれば訪日外国人を乗せて飛んでいたはずですが、今は日本の空を日本人を乗せて飛んでいます。
良くも悪くも、ハイデンシティ仕様に改装しておいて良かったのかもしれない...
今回の座席は後方窓側の55A(出典:JAL HP)。東京オリンピック向けに改修されたハイデンシティ仕様のW63/W64。ビジネスの26席・エコノミー286席の計312席仕様。
座席数比較(SS2仕様 vs ハイデンシティ仕様)
ビジネス:42席→26席 (-16席)
プレエコ:40席→0席 (-40席)
エコノミー:154席→286席 (+132席)
かなり、エコノミーが増席していますね。
今回の座席55A。外観はSS7と大きく変わらない。JALの赤をテーマとした鮮やかな色の布製座席。
横から。リニューアルからまだ間もないためか、座席は綺麗。座席間隔も十分。さすが、大手のJAL。
後方から。座席配置は3-4-2。この配席は一昔前のMD-11にも採用されていました。今回は同行者が3人だったため左側を選択。客のニーズに合わせたこの配置は大変素晴らしい。
B772ER詰め込み仕様とSS7のモニター比較(左:詰め込み仕様・右:SS7)。モニターサイズはどちらも約10.6インチ。タッチパネル対応。大きな違いは、コントローラーと映像入力端子の有無でしょうか。なお、画面サイドのポケットは小さすぎてスマホは収納できませんでした。
個人的に、タッチパネルでの操作は疲れるため、コントローラーのあるSS7仕様の方が好きです。
指4本分の足元広さ
足元広さは指4本分。
シートピッチ31インチ(推定)のため、若干狭く感じてしまいました。ちなみに、SS2は34インチのシートピッチです。
SS7の握り拳1個分のスペースに対し、B772ERの詰め込み仕様は指4本分。LCCよりは広いため、バンコクまで快適にくつろぐことが出来ました。
文句なしの足元広さ。シートポケットが充実しており、収納力は文句なし。大変素晴らしい。シートポケットの奥側は樹脂製。ポケット内をガサガサしても前席の人に迷惑をかけることはありません。
細かな気遣い、さすがJALのシートですね。
指4本分の足元広さ。シートピッチは約31インチ(推定)。公式HPに情報がないため推定です。SS7のエコノミーの方が若干広く感じました。国内線のB772と同じ31インチのシートピッチです。
座り心地レビュー
ホールド感ややあり、背もたれやや固め、幅はまぁまぁ広め、指4本分の足元広さ、ヘッドレストは固めだがホールド感は良い。
座席の柔らかさ
★★☆☆☆
十分なコンテンツ量のエンタメ機能
エンタメシステムはMAGIC-VIを装備。
中距離国際線では十分なコンテンツ量でした。公式HPでは300を超える量らしい。日本人向けのコンテンツも多く、ずっと飽きることはないと思います。
正直、今回の便ではほとんど寝てしまい、マップしか使用しなかったです。
0:51、D滑走路からG強めの離陸。ほぼ満席の機体で一路バンコクへ。
まさかのモニター故障。モニターが反応しなくなってしまいましたが、再起動したら復旧しました。他にも故障している座席が。まだ新しいのに...
MAGIC-VIのエンタメシステム。操作はタッチパネルのみ。コンテンツ量・質ともに十分。さすがJAL。日本人向けのコンテンツが多く、飽きることはないと思われます。
フライトマップ。モニターは高精細かつ発色も良い。今回のフライトではマップしか使用しませんでした。
正直、タッチパネルでの操作は疲れます...コントローラーがあると嬉しいですね。
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睡眠前の軽食のサービス
離陸から約40分後、軽食のサービスが始まりました。
まずはミネラルウォーターとおしぼり。おしぼりはラウンジの匂い。
温かいおしぼりのサービスは大変素晴らしかったです。さすが日系大手。このような細かなサービスが高評価に繋がっているのでしょう。
おしぼり、ミネラルウォーターのサービス。水はシートポケットに収まるお手頃サイズ。おしぼりは温かく、匂いも良く、疲れた体が少しばかりリフレッシュできました。
離陸から1時間後。軽食のサービス。ピザパンとおつまみとドリンク。今回はコーラを選択。パンは程よい甘さがあり、深夜であっても重くなく、美味しくいただくことができました。やはり、ピザとコーラの組合せは神。
同行者は梅酒のソーダ割りを注文。こちらも美味しそうでした。
軽食から約20分後、機内が消灯。眠りの時間。機窓からは満点の星空が見えました。
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日本クオリティの素晴らしい朝食
消灯から約3時間30分後、起床。
正直、良く寝れたのかよくわからなかったです。睡眠3時間はキツイ。
機内照明が明るくなると、朝食のサービスが開始。朝から重くない、あっさりとしたメニュー。
さすが日本のエアライン。どの料理を食べても大変美味しかったです。
スクランブルエッグを中心とした朝食。量も程よく、起床したてホヤホヤの体にも問題なく取り込むことができました。さすが日本のエアライン、どの料理も美味しかったです。日本人向けの味付け。
料理一覧
・スクランブルエッグ、ベーコン、チキンナゲット
・ハーブ蒸し鶏
・カレー風味のポテトサラダ、エビ
・果物
・パン
タマゴがふわふわで大変美味しかったです。どうすればここまでソフトに作れるのでしょうか。ご教授いただきたい。
バンコクへのファイナルアプローチ。ソフトランディング。蒸し暑そうな雰囲気が機窓からでも伝わってきました。
定刻より10分早くバンコクに到着。降機時に機内撮影をさせていただきました。3-4-2の不規則な配席。MD-11も同様の配置でした。乗ったことはありませんが。2020年度以降にそのままの仕様で本格的に国内線で活躍予定です。
まとめ
そんな訳で、2020年度で国際線から引退するB777-200ERで羽田からバンコクまでフライトしました。
B777-200ERが2020年度で国際線から引退することに驚かされました。まさか国内線に再投入されることになるとは思わなかったですね。
東京オリンピックのためにSS2仕様から再改修された本機。結局、オリンピックは開催されず、コロナでインバウンド需要も見込めず。まさに、振り回された機体ですね。
素晴らしい座席・まだまだ活躍できる素晴らしい機体。元気に国際線を飛びまわれる日が来るといいのですが...
今後に期待です。
評価
機内食
★★★★★(日本人向けのクオリティ。どの料理も美味しい。量もGood)
シート
★★★★☆(指4本分の足元広さ。座面・背もたれともに若干固め)
機材コンディション
★★★☆☆(機齢16年。モニターが故障したため減点。機内は改修されたため綺麗だった)
機内スタッフ
★★★★★(日本人の親切・テキパキ・丁寧なサービス。おもてなしの心のサービス)
エンターテイメント
★★★★★(MAGIC-VIのエンタメコンテンツ量・質は素晴らしい。日本人向け多い)
時間の正確さ
★★★★★(定刻)
総評
★★★★☆