まったり空の旅

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【初営業運転】E353系新型特急スーパーあずさのデビュー列車で新宿へ

投稿日:2018年1月8日 更新日:

 

2017年12月23日に新型スーパーあずさ・E353系がついにデビュー。

 

2014年2月に量産先行車新造の発表,2015年7月のに実車が完成し長野県内に移送。

約2年5カ月の長い試験期間を経て,ついに2017年12月に営業運転を開始した。

 

老朽化した現行のE351系スーパーあずさを2018年3月までに置き換える予定。

将来的には特急あずさとして使用されているE257系もE353系で置き換え予定。

 

そんな訳で,2017年12月23日(土)に営業運転を開始した新型スーパーあずさの1番列車に乗ってきました。

県民としていつもお世話になっている列車だけに,今後のあずさの動向が楽しみです。

 

松本駅に停車する新型スーパーあずさのE353系

松本駅に停車するE353系新型スーパーあずさ4号新宿行き。2017年12月23日営業運転初日。

 

特急スーパーあずさのルート

今回の乗車区間。松本から新宿までの225kmを2時間35分で結ぶ。

 

 乗車データ
・列車名:特急スーパーあずさ4号(JR東日本・中央本線)
・型式:E353系
・乗車区間:松本=新宿
・座席:2号車2番A(指定席)
・乗車日:2017年12月23日 E353系デビュー初日

 

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新型車両のデビューを歓迎する記念セレモニー

長野県・山梨県・東京都を結ぶ特急列車として有名な「あずさ」。

試験期間が約2.5年間と長かったため,開発失敗説などが一部では囁かれていたが...無事,営業運転を迎えることができた。松本駅にいつも鎮座していた「主」的な存在も今日で終わり。これからバリバリ活躍することだろう。

デビュー1番列車ということもあり,始発場所の松本駅では出発セレモニーが開催された。

式典には松本市長の菅谷さんや,松本市を舞台とした映画「orange」に出演した清水くるみさんなどが出席。あいさつやテープカットを行った。

出発時には太鼓の演奏もあり,ドンドコドンドコ賑やかな出発式典となった。

 

E353系のデビュー告知ポスター

松本駅に貼られたE353系新型スーパーあずさのデビューを伝えるポスター。

同様のものが長野駅など他の駅でも確認されました。

 

松本駅に展示されたE353系の手作りポスター

松本駅改札内に貼られたE353系をモチーフとした手作りの作品。

制作はJR長野鉄道サービス(株)。クオリティ高めでした。

 

特急スーパーあずさ4号の電光掲示板の案内

6:51発,特急スーパーあずさ4号新宿行き。12両編成,1番線からの出発。下りのE353系1番列車。

上りのE353系1番列車が新宿7:00発なので,実質この松本発の4号が日本最速のE353系デビュー列車となります。

 

E353系新型スーパーあずさの出発式典開催中の松本駅ホーム

1番線にて開催されていたE353系デビュー記念式典。2番線ホームより撮影。

多くの報道関係者やお偉いさん方,鉄道ファンなどで混雑していました。垂れ下っているロープはテープカット用のもの。

 

デビュー式典に出席したアルクマJRバージョン

長野県の公式PRキャラクターの「アルクマ」JR駅員ver.

何かと県内のイベントで出会うアルクマ。最近では長野駅前のドンキホーテの開店日にも来てました。

 

E353系出発式典で混雑する松本駅のホーム

混雑する松本駅1番線ホーム。画像奥にて出発記念セレモニーが行われていました。

報道陣,鉄道ファン,市民,関係者で大混雑。朝6:40分。みなさん元気ですね。

 

出発時間が迫ってきたのでE353系の車内へ。

 

新幹線と従来型の特急列車が融合したかのような快適な車内

旧型のスーパーあずさがデビューしたのが24年前の1993年12月23日。当時の最新技術を集めて開発された車両も,今日では古さが目立つ。

カーブにおいて最大5度の角度で傾斜する振り子制御を導入したE351系。本制御を考慮したためか,車体はタマゴ型で車内はやや狭め。お陰でカーブにおける高速化に貢献した訳だが...

他にも当時では最新技術だった小型のLED車内案内板,ノートPCを使用することを考慮されていない個人用テーブル,うす暗い蛍光灯の車内照明など今では懐かしめの装備のオンパレード

そんな車内環境を大幅に改善した新型スーパーあずさのE353系。車体はE351系のようなタマゴ型ではなく,E257系特急あずさと同等の広々としたものに。LEDの車内案内板は大型化&カラー化し,見やすさが向上。個人用テーブルも大型化し,ノートPC1台置いても問題なし。車内照明には初となるLEDの間接照明を採用。明るさが大幅にアップ。個人用電源も新規採用。空気清浄機も新規採用。さらに座席には座席にを装備!!

例えるなら「新幹線と従来型の特急列車を融合した車両」。N700系やE7系などの新幹線の装備を詰め込んだ感じ。快適性は間違いなく大幅に向上している。

 

フルカラー化した車両別の電光掲示板

フルカラー化した号車案内パネル。現行のE351系では回転式の幕だったため,大幅進歩です。

発色・解像度もよく,技術の進歩を感じます。

旧型スーパーあずさE351系のデビューが1993年12月23日。それから24年の月日が流れれば当然といえば当然ですが...

 

E353系車内案内板

E353系の車内設備の案内板。付属編成3両と基本編成9両の計12両編成。

特筆すべき点は,新たに設置された荷物置き場でしょうか。1・3・5・7・9・10・12号車に設置されています。(後述)

本音を言えばすべての車両に荷物棚を設置して欲しかった(^_^;)

 

フルカラー化と大型化した車内の電光掲示板

LEDの車内電光掲示板。E351系よりも大型化,カラー化しました。

新幹線に装備されているものと同等レベル。見やすいです。

また,ドアの開閉音がE351系から大幅に小さくなりました。

 

E353系新型スーパーあずさの普通席車内の様子

普通席の車内を前方から。鮮やかな青色のシートが2-2配置で並ぶ。

初採用のLEDの間接照明が明るい車内を実現する。さらに空気清浄機も装備されている。

 

E353系新型スーパーあずさの普通席車内の様子

普通席の車内を後方から。画像右側に見えるのが荷物棚。

E257系特急あずさと同等の広々とした車内。

 

E353系スーパーあずさ車内に設置された荷物置き場

1・3・5・7・9・10・12号車に設置されている荷物置き場。

長野県を訪れる外国人観光客の荷物対策でしょうか。今まではスーツケースを収納するスペースがなかったため,非常に助かります。

 

E353系新型スーパーあずさのグリーン車の座席

グリーン車の座席。普通席と同様の2-2配置。床には絨毯が敷かれており,高級感を演出する。

正直なところ,足元スペースが広くなった点以外に普通席との違いがわかりませんが...

 

E353系スーパーあずさのトイレ

個室のトイレ。木目調の壁が落ち着く雰囲気を醸し出す。明るく清潔感抜群。

 

E353系スーパーあずさの男性用トイレ

男性用の小便器。新車ということで未使用ピカピカ。便器のデザインもオシャレ。

若干便器の高さが低いような気もしますが,まぁ良しとしましょう。

 

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長時間の移動でも快適な特急列車最高クラスの座席

先ほども述べたように,E353系は新幹線と従来型の特急列車を融合したような車両である。

特に座席。大型の枕や個人用電源,大型のテーブルなど,新幹線の座席と同様の装備がE353系の座席には詰め込まれている。新幹線と異なる点を1つ挙げるとすれば,足元の広さだろうか。さすがに足元は新幹線の方が広い。

個人的にE7・W7系北陸新幹線をよく利用するが,新型スーパーあずさの座席はどこか似た雰囲気を感じた。

旧型スーパーあずさの体のホールド感と座り心地は大好きだが,装備の充実面ではこちらが上を行く。

何はともあれ,新幹線並みの快適な座席であること間違いなし。

 

E353系スーパーあずさの青色が鮮やかな枕付き普通席

普通席の全体画像。頭部の大型の枕が目を引きます。一見すると新幹線の座席と変わりはないですね。

ホールド感はややあり。しかし,E351系には劣ります。背もたれはやや板な感じがありますが,直角なE257系よりはgood。

座席の固さ★★★☆☆

 

E353系スーパーあずさの青色が鮮やかな枕付き普通席

普通席を横から。シートピッチはE351系よりも10mm減の960mm。E257系特急あずさと同様。

 

E353系スーパーあずさの普通席の足元の広さ

文句なしの足元の広さ。旧型よりも10mm間隔が狭くなりましたが,実際に着席してみると狭さはまったく感じなかったです。むしろ広くなったのではないかと錯覚してしまうレベル。

 

E353系スーパーあずさの普通席の足元の広さ

握りこぶし3個分。スマホ1,7台分の足元スペース。合格です。

座席下に機器がないため,足を思う存分に伸ばすことができました。

 

E353系スーパーあずさの座席上部のランプと個別空調

座席上部の個別空調とランプ。個別空調はあまり左右に可動しませんでした。

気になるのがこのランプ。将来的に空席状況等を管理する目的で使用されるのでしょうか。

 

E353系スーパーあずさの座席に設置された個人用電源

足元に設置された個人用電源。交流100V,60Hz,2Aの出力。

 

E353系スーパーあずさの個人用電源に関する案内

個人用テーブルと個人用電源に関する案内。

 

E353系スーパーあずさのテーブル

大型化した個人用テーブル。薄型化し,テーブルの重量が軽くなったため出し入れが楽になりました。

 

6:51,新型スーパーあずさ松本駅発進!!

太鼓の演奏が鳴り響くホーム。お祭り感満載の松本駅。

出発時間の6:51,定刻にて松本駅を出発。大勢の人が見守る中,新宿へ向けて運転を始めた。

 

E353系新型スーパーあずさ出発時のセレモニーの様子を車内から見たときの様子

E353系デビュー式典参加者と報道陣を車内から。太鼓の音が響き渡り,お祭りムード満載でした。

意外にも,松本駅出発時の車内には空席が目立ちました。ちなみに,自席の隣席は終点の松本駅まで終始空席でした。予約時には埋まってたのにどうした。

 

E353系新型スーパーあずさデビュー列車のチケット

特急スーパーあずさ4号新宿行きのチケット。ギリギリでしたが,何とか窓側のチケットを入手することができました。

 

E353系スーパーあずさ車内から見る諏訪湖と朝日

E353系車内から望む朝日に照らされる諏訪盆地。岡谷付近にて。

本日が新型スーパーあずさデビュー日であることを伝える車内アナウンスが流れました。

また,自動アナウンスの音声が以前よりもゆっくりになり,聞き取りやすくなったように感じました。

 

E353系スーパーあずさの着座視点で見た車内の様子

車内の様子。かんてんぱぱの寒天ぞうすいの広告が長野らしさ満点。新型あずさでも健在です。

 

E353系の窓側面のちょっとしたスペースに置かれたスマホとペットボトル

窓側面のちょっとした棚。スマホ1台分とペットボトルがぴったり収まるスペース。

小物を置くのにちょうどいいです。

 

E351系から大幅に改善した乗り心地

E353系で一番取り上げられたのが斜体傾斜装置だろう。E351系ではコロ式・最大傾斜角度5度であったのに対し,E353系では空気ばね式・最大傾斜角度1.5度としている。傾斜角度は小さくなったが,カーブの通過速度は同じとなっている。細かい説明はwikiにてどうぞ。

つまり,E353系はE351系よりもカーブ時の傾きが小さい車両といえる。しかし,スピードは同じ。技術者の努力が垣間見れる。

他にも,振動を低減するフルアクティブ動揺防止装置を全車両に装備。こちらは豪華寝台列車四季島に装備されているものと同様の装置。乗り心地の向上が見込まれる。

これらの装備のお陰で,乗り心地は従来の車両から大幅に向上している。個人的に車内騒音と細かな振動の低減が顕著だった。ただし,辛口コメントをするとすれば,カーブ時の滑らかさはE351系に若干劣るような気がした。わずかに横に振られる感じというか。こちらは更なる検証が必要である。

 

E353系の走行中のGPSスピードメーターにて測定中の速度

富士見付近にて。速度110km/hにて走行中。数々のカーブを難なくクリアしていきました。

フルアクティブ動揺防止装置のお陰か,揺れがマイルドです。また,E351系よりもカーブ時の傾斜は小さいです。振り子式の旧型スーパーあずさは乗り物酔いしやすい人にとっては地獄だったらしいですが...個人的にはあの傾斜が飛行機みたいで好きです。

 

E353系特急スーパーあずさの座席に装備された枕

頭部に設置された枕。上下にスライドします。やや反発系。

小さくなった車内騒音と枕により,長時間の着席でもぐっすり眠ることができそうです。

 

E353系新型スーパーあずさの到着を歓迎する甲府駅の職員

甲府駅にて歓迎のセレモニー。お手製のパネルと山梨のご当地キャラ??がお出迎え。

ミュージックホーンを頻繁に鳴らしてました。

 

車内販売で購入した信玄餅アイス

せっかくなので信玄餅アイスを購入。330円。大型化したテーブルのお陰で飲食も楽々。

 

車内販売のE353系グッズ

E353系限定グッズの車内販売。カートにはグッズが満載でした。

 

特急スーパーあずさ車内から見た中央自動車道

車内から見えた中央自動車道。高速バスとの競合路線だけに,あずさの車内装備の力の入れようがひしひしと伝わってきます。E353系はゲームチェンジャーになりうるでしょうか。

 

三鷹駅付近にて緊急停車

営業運転初日に三鷹駅付近にて緊急停車するちょっとしたハプニングが発生。なかなか貴重な体験。

どうやら,先行する普通列車の車両トラブルのため緊急停車したらしい。

緊急停車前から徐行運転していたため,停車時の大きな衝撃等はなかった。とは言っても,停車時に車内で動揺する声が上がったが。

緊急ブレーキが作動するのと同時に,自動アナウンスと電光パネルによる緊急停車を伝える表示を確認できた。

 

特急あずさ車内から見た新宿の様子

ついに新宿に到着。

 

新宿駅到着を知らせるE353系スーパーあずさ車内の電光掲示板

終点新宿駅への到着を告げる車内のLED電光パネル。見やすさが大幅に向上した。

 

E353系新型スーパーあずさデビュー列車を一目見ようと新宿駅ホームに集結した鉄道ファン

E353系を一目見ようと新宿駅ホームに集結した鉄道ファンをE353系車内から。

この日の沿線には鉄道ファンの姿が多めでした。

 

新宿駅にて写真撮影に応じるE353系新型スーパーあずさデビュー列車に乗務した乗務員

9:31,定刻から約5分遅れで新宿駅に到着。E353系デビュー列車に乗務した乗務員が撮影に応じていました。

 

E353系新型スーパーあずさデビュー列車を一目見ようと新宿駅ホームに集結した鉄道ファン

E353系を一目見ようと新宿駅ホームに集結した鉄道ファンその2。大人気。長野にも遊びに来てね。

 

E353系新型スーパーあずさのデビューを知らせる新宿駅のポスター

新宿駅のE353系デビューを伝えるポスター。宣伝に力が入っています。

 

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そんな訳で,E353系新型スーパーあずさデビュー列車に乗ってきました。

いつもお世話になっている特急列車だけに,今後の利用が楽しみです。

E351系旧型スーパーあずさのデビューから約24年。E257系特急あずさのデビューから16年。技術の進歩のお陰で,車内環境・乗り心地は大幅に改善しています。

将来的に中央線の特急列車をすべてE353系での置き換えを検討中のJR。今後の活躍に期待です。

 

まとめ

・E353系新型スーパーあずさデビュー列車に乗車
・松本駅ではE353系営業運転記念セレモニーが開催
・新幹線並みの装備のお陰で快適な車内&座席
・最新技術を駆使した車両は乗り心地が大幅に改善。特にカーブ時の傾斜の小ささ。
・E351系とE257系の今後の動向が気になる

 

 

評価
車内食
★★★★☆(信玄餅アイスは美味。餅がおいしい)

シート
★★★★☆(新幹線クオリティの座席。個人電源,枕は非常に助かる)

車両コンディション
★★★★★(車両年齢0年の新車。文句があるはずがない)

車内スタッフ
★★★★★(どの職員もE353系のデビューを歓迎しており,いい雰囲気だった)

エンターテイメント
★★★☆☆(エンターテイメントは車窓と車内誌のみ)

時間の正確さ
★★★★☆(約5分の遅延。緊急停車事案があったので仕方ない)

総評
★★★★☆

 

始まりがあれば終わりもあり。E351系営業運転ラストラン乗車記はこちら↓↓

E351系特急スーパーあずさラストラン乗車記@最後の営業運転編

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