6月...梅雨の時期は雨ばかりで気分も沈む。祝日もないし。
気分は沈んでも船は沈む訳にはいきません。
そんな訳で今回は、新潟から北海道までの移動に利用した、新日本海フェリーの乗船記です。
今回の乗船ルート。新潟港から秋田港を経由して苫小牧港まで。乗船時間18時間。長距離フェリーの旅がいざぁ、始まる。
乗船DATA
船舶会社:新日本海フェリー
搭乗日:2017/07
路線:新潟港→(秋田/経由地)→苫小牧東港
乗船時間:18時間15分 (発23:05⇒着17:20)
船舶名:ゆうかり
部屋:デラックスルーム A(ツイン)
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課題の締め切り、会議に追われる毎日...
そんな"時間の縛り"を忘れ、まったり船の旅がしたいと思い今回のフェリーの旅を決行。
行き先は北海道!!特に目的はありませんが、おいしい物が食べれれば満足程度の適当さ。3年間だけ道民だった自分にとって、北の大地の空気を吸えるだけで満足なのです。
新日本海フェリー新潟港フェリーターミナルにて。目立った混雑もなく、あっさり乗船手続きが完了。
新潟から秋田を経由して苫小牧まで乗船。残念ながら、北海道行きの客は秋田港で途中下船できませんでした。
目次
総トン数18,229トンの大型フェリー、ゆうかりに乗る!!
今回お世話になるのは新日本海フェリーが有する大型フェリー「ゆうかり」。
そう、パンダが大好きなユーカリ。由来がそれかどうかは不明。
総トン数18,229トン。定員846名。全長199.9m。トラック146台、乗用車58台。IHIマリンユナイテッド横浜工場製。2003年就航。
国内の数あるフェリー会社の中でも本船は大型船舶に分類されます。ライバルである太平洋フェリーも大型フェリーを保有。日本で大型フェリーに乗れるのは北海道路線ぐらいでしょうか。
ちなみに、タイタニックは総トン数:46,328トン。全長269.1m。定員1324人。とにかくでかい!!!
今回、新潟から北海道までお世話になる「ゆうかり」。でかい。総トン数18000トンの大型フェリー。
ゆうかりを後方から。新日本海フェリーといえばカモメのマーク。全長約200m。接岸するその姿はまるで特設イオンモールのようですね。長い&でかい。
いざ、船内へ。とんがり系モニュメントと浮輪がお出迎え。船内スタッフもお出迎え。受付にて鍵を貰い自室へ。船内スタッフは非常に丁寧。気分が高まる!
専用テラス付きの個室を1人で貸し切る!!
せっかくの船旅、しかも個室なのだから複数人でenjoyしたいところですが...今回は1人ボッチにて北の大地まで。まぁそれも悪くない。
閑散期であれば、客室定員の半分の人数以下の条件を満たした場合に割増料金なしで部屋を予約できます。今回は閑散期だったため割増料金なしで予約できました。
この船旅で利用する部屋はデラックスルーム A (ツイン)。値段は21,390円(1室1人利用)。北海道までの運賃とホテル代がセットになったと考えれば、まぁ妥当な値段ですね。
デラックスルームA(ツイン)。地上のホテルと同様のクオリティの部屋。窓を開ければ自分専用のテラス。好きなタイミングで景色を思う存分眺められます。
客室内も綺麗に清掃されており、非常に快適。船旅も悪くないね。
地上のホテル同様に冷蔵庫、ポット、ドライヤーも完備。冷蔵庫は飲み物の保管で大活躍。長きに渡る船旅は喉が渇くので。
客室の専用テラスより。定刻の23:05、新潟港を出港。豪華客船の出港時のような派手なパフォーマンスはありませんでした。寂しい。
ヨーソロー!
巨大な船内を散策してみる
船旅の醍醐味の1つ、娯楽。
長時間の航海でも飽きないように、船内には様々な施設が。航海して後悔した、なんて言われないためにフェリー会社も必死。
ビデオシアターやゲームセンター、売店や大浴場などなど。飽きることはないと思われます(多分)。
個人的には大浴場がおすすめ。やはり、風呂は日本の心。
ビンゴ大会(後述)や、映画の上映会場となるシアタールーム。この時は救命胴衣の着用方法が上映されていました。
太平洋フェリーのものと比較するとやや簡素。だが、それでもいい。
みんな大好きゲームセンター。一応、王道のゲームは揃っていました。UFOキャッチャー、格闘ゲーム、レースゲーム、スロットなど。
正直なところ、機種はやや古め。しかし、船内でプレイするゲームは格別!!
揺れの中プレイするレースゲームは、何とも言えぬ独特なドライビングを体験させてくれました。
エアホッケーコーナー。2台設置。冬の日本海、大荒れする船内でプレイしたら楽しそう(笑)。
超エキサイティン!!
特定の時間のみ営業する売店。24時間営業ではないので注意。地上のコンビニと同様の品揃え。北海道のお土産も数多く取り揃えているのが嬉しい。
北海道上陸前から北海道お土産を船内用のおやつにしました。
みんな大好き大浴場。こちらも特定の時間のみ営業。目立った混雑はなく、ゆったりと入浴できました。
深夜の時間帯に入浴。なんと貸切状態でした。船体の揺れに連動して湯船の湯が動く体験はフェリーならでは。
入浴可能時間
・乗船時~00:30
・07:00~15:00
地上&船内で調達したおつまみで晩酌。ニチレイのからあげチキン(自販機スタイルの例の機械)がGood!!おいしい!!
北海道到達前から夕張メロンピュアゼリーを食べる機会が与えられるとは...北海道お土産が手に入る船内ショップ、有能です。
という訳で、1日目終了。
ふかふかのベッドで熟睡...次は秋田港へ。
早朝の秋田港に寄港&朝食
翌朝5:40、経由地の秋田港へ寄港。
濃霧の中での後悔だったためか、汽笛が多く鳴っていました。汽笛の音で目が覚めるとは...。2日目の始まり。
残念ながら、北海道行きの乗客は秋田での一時降船は不可。着5:40→発6:50のスケジュールなので、寄港時間は70分間。正直なところ、降船してもどこにも行けないと思います。
景色も悪く、降船も出来なかったため2度寝した。2度寝から目を覚ますと7:30。
普段は朝食を抜くことも多い筆者だが、せっかくなので船内レストランで食べることに。
船内レストラン「Oasis」にて。学食・社食と同様のカフェテリア方式。
ご飯200円、味噌汁100円、目玉焼き250円。合計550円の朝食。意外とお手頃価格。目玉焼きは半熟で美味しかったです。若干野菜成分不足かな。
好きな料理をチョイスできる点が良い。なお、取る料理の量はお財布と相談。
10:00、自室にて。窓を開けるとそこは自分専用のベランダ。好きなタイミングで景色を眺めることができます。景色こそ、船旅の醍醐味。
船上にて艦これをプレイ。スマホのテザリング機能を使用してPCでネットに接続。フェリーといえば沖合を航行するが故に携帯の電波が入りにくいイメージですが、新潟=秋田=苫小牧ルートは陸地から近い場所を航行するため、意外と圏外になることはありませんでした。
なお、新潟=小樽など陸地から遠い場所を航行するルートでは、ほぼ圏外だと思われます。
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船上での退屈さを紛らわす各種イベント
乗船時間18時間の新潟→秋田→苫小牧ルート。さすがに飽きが来る人も居るはず...
そんな退屈さを紛らわす船内イベントが、本船では随時開催されていました。参加費無料のビンゴ大会、映画、船上コンサートなど。旅の思い出としても悪くない。
という訳で、筆者はビンゴ大会に参加してみました。
船内イベント告知ポスター。映画と船上コンサートが開催されました。もちろん観覧は無料。映画はやや中高年向けですね。
船上コンサート...なんて優雅なんだ。
豪華賞品が貰えるビンゴ大会へ
せっかくなのでビンゴ大会へ参加することに。
会場は5Fのシアタールーム。部屋からも近め。
やはり、参加費無料なのは嬉しいですね。温泉旅館でも同様のビンゴ大会が開催されることがありますが有料なことも。その点、今回の大会は無料。気軽に参加しやすかったです。
気になる商品は、
1等:船内利用券(2000円分)
2等:特製焼き菓子セット
3等:新日本海フェリーオリジナルグッズ各種
参加者は50名程度でした。会場のシアタールームがほぼ満席になる勢い。久々のビンゴゲーム。気になる戦果は...
ビンゴ大会3等の新日本海フェリーオリジナルグッズをゲット!!まさか勝利することが出来るとは。いいお土産ができました。
船内散策
運動がてら、船内散策を。
暇なので船内散策。ここは軽食コーナー。こちらも時間限定での営業。乗客が少ないためか貸切状態。
プロムナードにて。椅子に座ってボーッと景色を眺めることができました。時間に縛られない、こんな日も悪くない。
安定の美味しさ、ビーフカレー
何だかんだで12:00。
お腹が減ってきたのでお昼ご飯へ。
安定の美味しさのビーフカレーをいただきました。
昼食のビーフカレー。お値段700円。牛肉が多く満足のいくクオリティ。スパイスが効いてておいしい!!
店員さんのサービスも良く、素晴らしい船上ランチタイムを満喫できました。それにしても、なぜ船上で食べる食事っておいしいのだろうか??
大海原を眺めながらの昼食。津軽海峡航行中。目立った混雑もなく、窓側席を確保できました。
霧の景色は微妙
朝からずっと霧の中。
景色はいまいちでした。
ビーフカレーが美味しかったのでちょっと食休み。動力源のディーゼルエンジンが動作する重々しい振動が床下から響き渡ってました。
4F船首のフォワードサロン。静かな落ち着いた空間。仮眠を取る人、読書をする人、景色を眺める人...過ごし方は人それぞれ。
フォワードサロンからの景色。この日は朝からずっと視界が悪く、景色は微妙。タイタニックでは最先端部でイチャイチャ出来ますが、残念ながら本船では立入禁止。
船尾の景色。景色は何も見えない。ひたすら霧の中を進む。進む。
プロムナードの様子。普通の椅子と有料のマッサージチェアも完備。
船尾のデッキではバーベキューも可能。夏限定でしょうか??それにしても、どこを歩いても閑散としていました。
乗船記念にゆうかりTシャツを購入(1500円)。カモメ風のトレードマークがイイ!!
やっぱり専用バルコニーは便利
24時間いつでもアクセス可能な個室専用バルコニー。
部屋からのアクセス抜群の徒歩1歩。思い立ったらいざバルコニーへ。他人からの視線を気にすることなく、思う存分景色を眺められました。
唯一の欠点としては、バルコニーに椅子が未設置であることでしょうか。座る場所が欲しいところ。
プチ豪華客船気分。
専用バルコニーにてビール。やはり、大海原を前に飲む味は格別。海風が心地よい。何かあってもすぐ部屋に戻れるので安心。トイレもあるし。
15:00、朝から海を覆っていた霧が晴れ始めました。波も穏やか。到着まであと2時間ちょい。15:00開始の船上コンサートに行きたのですが、眠くなってきたのでベッドで仮眠...ベランダからすぐベッドに移動出来て非常に便利。
17:20、仮眠から目覚めると北の大地が。目的地の苫小牧東港へ入港。賑やかな苫小牧港とは異なり、苫小牧東港は閑散としていました。
2日間過ごした個室と別れを告げ、18時間ぶりに地上へ!!北海道上陸。ちなみに、画像の赤丸部分が今回の部屋。隣の部屋はスイートルーム。
苫小牧東港にて。船体の大きさに圧巻。新潟港からお世話になりました。
ゆうかりは2時間後に折り返し、苫小牧東→秋田→新潟のルートで本州へ。楽しい船旅をありがとうございました。
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まとめ
そんな訳で、新日本海フェリー「ゆうかり」で新潟港から苫小牧東港まで船旅を楽しみました。
普段は飛行機を利用する筆者ですが、たまには時間に縛られない旅もいいですね。飛行機(1時間30分) VS フェリー(18時間)。飛行機の12倍の移動時間が掛かるフェリーですが、正直なところ苦痛ではなかったです。
船上では好き勝手に移動でき、大浴場に入り、おいしい食事を食べて、各種イベントに参加して...航空ファンの筆者ですが、船旅の方が楽しいなぁと感じました。時間が許せばまたフェリーの旅を満喫したいと思います。
非常に満足のいく船旅でした。ありがとうございました。
評価
船内食
★★★★☆(メニューの多さ、味ともにGood.ビーフカレーがスパイシーで美味だった)
客室
★★★★☆(地上のホテルと同様の快適さ。専用のバルコニーが非常に便利)
船体コンディション
★★★★☆(船齢14年だが船内は清潔感が漂い快適。古さを感じさせない)
船内スタッフ
★★★★☆(どの部門のスタッフも丁寧なサービスだった)
エンターテイメント
★★★★☆(各種船内イベントあり。長時間の船旅であっても飽きることはない)
時間の正確さ
★★★★★(定刻での出発&到着)
総評
★★★★☆
おまけ
フェリーターミナル近くの浜厚真駅にて。北海道感満載の駅。苫小牧市街地方面行きのバスに乗り遅れたため、列車で移動しました。
行き当たりばったりな旅は楽しい!!