実は、LCC(格安航空会社)と大手航空会社は同じ座席を装備していることがあります。
よって、両者の違いは足元の広さと、座席装備の豪華さが大きな違いに。
そんな訳で今回は、LCCと大手で同じ座席を装備している一例を紹介します。
JTAの座席の足元間隔。JAL SKY NEXTの座席は概ね握り拳1個分の広さ。
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目次
JALと香港エクスプレスの座席は同じ
大手のJAL国内線座席とLCCの香港エクスプレスは同じモデルの座席を装備しています。
国内線機材で一般的なJAL SKY NEXTの座席が該当。
2社の座席の違いは座席間隔と装備が主に異なっています。
JALの座席
JALの主力機材の座席。黒の革製座席は今でも多くの機材で使用されています。
B737-800 (JAL・JTA)
JALの小型機B737-800。普通席はJAL SKY NEXTの黒色革製座席を装備。シートメーカーは「Zodiac」。薄型の座席のおかげで広い足元スペースが実現しています。
JTAのB737-800。実は、BSI仕様の新しい機内はJALよりも快適だったりします(JALからの転属機1機を除く)。シートはJALのB737と同様のJAL SKY NEXTの座席を装備。同じく黒色革製薄型座席です。
ジンベエジェットはシートのヘッドカバーの模様が異なります。運よく乗れた人は確認してみてください。
B767-300
JALのB767-300(ER)。地方から幹線路線まで幅広く活躍する中型機。機内は他機種同様のJAL SKY NEXT。座席もB737と同様です。
B777-200・B777-300(引退済)
引退したJALの国内線用B777-200・B777-300。他機種同様にJAL SKY NEXTの黒色の締まったイメージの機内。座席も同様でした。現在は元国際線機材だったB777-200ERが路線投入されていますが、座席は国際線仕様のままです。退役まであとわずか。
後継機のA350はJAL SKY NEXTではなくなり、新たな機内デザイン・座席が採用されています。
香港エクスプレス(LCC)
次に、香港のLCCの香港エクスプレスの座席。
残念ながら、2019年に同社はキャセイパシフィック航空の子会社となりました。
今後どうなるのか、目が離せません。
香港エクスプレスのA321型機。機内は全席エコノミーの詰め込み仕様です。JALグループと同様の薄型の座席を装備。こちらもZodiacの座席です。なお、機内オーディオシステムはLCCなので装備していません。
両社の座席を比較してみる
次に、両者の座席を細かく比較してみます。
外観
まずは外観。座席生地・模様は異なりますが、骨格や基本装備は同じです。どちらもZodiac社の座席を装備。背もたれの絞りや、テーブル周りの設計に違いがありません。ひじ掛けの厚さが若干異なっている程度でしょうか。JALは機内オーディオを装備しています。
足元広さ
足元広さは大きな違いがあります。ここが大手とLCCの値段の違い。座席のモデル・座り心地は同じと言えども、足元広さの違いによる快適さは大手に軍配が上がります。座席幅は同一です。
逆に言えば、足元広さと座席装備の違い以外はLCCの座席は大手と同様です。
LCCだからと言って、怪しい格安メーカの座席ではないのでご安心を。そもそも安全性の試験でパス出来ないので(笑)。
座席装備
テーブル形状も差異はありません。JALは機内オーディオ操作盤をひじ掛け部に装備していますが、LCCの香港エクスプレスでは未装備。必要最低限の装備の座席とすることで、コスト削減を狙っています。
同じビジネスクラスを装備することも
今回はLCCと大手の普通席を比較しましたが、ビジネスクラスの世界でも同様の事象はあります。
エアラインが違っても、装備する座席のモデルは同じ。そんなことは意外にも多々あります。
大手同士のビジネスクラス比較。どちらも座席色・生地は違いますが、基本的な設計は同じです。ひじ掛けや読書灯の位置、個人モニターやシェル型のデザインなど。座席メーカーは世界でも数多く存在しないため、他社と同じモデルを採用することは結構あります。
よって、格安なエアラインのビジネスクラスでも、実は超一流エアラインと同じモデルの座席を装備することも。コスパ重視の方は座席の形状に注視してみると面白いかもしれません。座り心地は変わらないので。サービスの質は変わりますが...
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まとめ
そんな訳で、実はLCCも大手も同じ座席を装備している特集でした。
足元広さ・座席装備の豪華さ以外は両社ともに違いがありません。
よって、窮屈さと退屈ささえ我慢すれば、LCCでも大手エアライン気分という訳です。
まぁ、足元の広さって結構快適さを左右するパラメータとしては大きいんですけどね...
国内エアラインでも同じ座席使ってます↓↓
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