2021年12月に運航開始したピーチのA321LR。
格安LCCですが、この機材は大手と同等・またはそれ以上の足元広さでした。
そんな訳で今回は、ピーチのA321LR型機にて鹿児島から関空までフライトしました。
鹿児島空港のピーチのチェックインカウンター。自動チェックイン機もあり。隅っこです。
搭乗DATA
航空会社:ピーチ
搭乗日:2022/06
路線:鹿児島 ⇒ 大阪・関西国際
飛行時間:1時間10分 (発13:25⇒着14:35)
便名:MM194
座席:24F 普通席・窓側
機材:A321LR (JA901P) 機齢0年1ヵ月
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目次
鹿児島空港のカードラウンジ
対象のクレジットカードの提示で無料、または1100円を支払うことで空港内のカードラウンジを利用できます。
出発まで時間があったので利用しましたが、大手エアラインのラウンジよりも快適でした。
鹿児島空港内にある「スカイラウンジ菜の花」。ラウンジ内は広々としており、利用客も少なく大変居心地が良かったです。LCCのように、ラウンジサービスがない便を利用する際は便利。
受付時にお茶菓子2袋をいただきました。ドリンクは普通のドリンクバー形式。アルコール類は有料ですが、芋焼酎の試飲コーナーがあったので酒飲み勢の方はそちらへ。
先述した芋焼酎の試飲コーナー。銘柄は「かいもしょちゅ」。度数25度。鹿児島限定。名前の由来は鹿児島方言の「さつまいも焼酎」とのこと。
ちなみに、鹿児島空港のJALラウンジでも別銘柄の焼酎を提供しています。結局、大手エアラインのラウンジと変わりませんね(笑)。
国際線向けのA321LR型機
2018年に発注分のA320neoの2機をA321LRへ注文変更したピーチ。
日本=バンコク路線等の中距離国際線用機材として、7400kmの長い航続距離を有する本機種が選定されました。
今回の搭乗機のA321LR(JA901P)。搭乗日の数週間前にデリバリーされたばかりの新車。ピーチがメインで保有するA320シリーズと比較して胴体が約7mストレッチされてます。ジェットスター・ジャパンでも同型機を保有中。
注目のLEAP-1Aエンジン。ジェットスターも同じエンジン(LEAP-1A32)を装備。LCCはLEAP大好きなんですかね。A320neoでも経験しましたがこのエンジン、静粛性の高さが素晴らしいです。在来機のA320ceoと比較して燃費は20%削減とのこと。ピーチはANA系列なので、ANAが保有するneoのPW1100G-JMのエンジンに合わせてそちらを選択するかと思いましたが、まさかのLEAP-1A一択。これには驚かされました。
まぁ、個人的には燃費の悪いエンジンが大好きなんですけどね。
ケロシン臭くてね、燃費が悪くてね、音がいっぱい出てね、そんな野性味溢れた飛行機が好きですね!!!
全席普通席の218席仕様
全席普通席ですが、最前列と非常口は足元が広いです。なお、座席指定料金は高めですが...。
ピーチのA321LR型機の座席表と自席の位置(引用:Peach HP)。今回は翼を満喫できる後方の24Fを指定。
公式情報だとシートピッチは30~31インチとのこと。座席の場所によって若干広さが異なっているとの噂も。(今回の座席は32インチくらいありそうでしたが!?)
他ピーチ機と同様の紫・紺色の座席が並ぶ機内。A320ceo・neoと比較してA321LRは奥行がありました。これも約7mのストレッチ効果。新車の匂いマシマシでした。
大手と同等かそれ以上に広い足元
今回の座席の24F。座席メーカーはドイツ・レカロ社のBL3710。余談ですが、ジェットスターのA321LRも同じ座席を装備しています。ただし、座席間隔はピーチよりも狭めの設定。
全体的にスタイリッシュなデザイン。背もたれは程よい厚さがありペラペラ感は皆無。
個人モニターは未装備。機内Wi-Fiはあります。シートポケットは上部と下部の2ヵ所。
文句なしの足元広さ
着席時の足元広さ(身長170cm後半)。シートピッチは30~31インチ(公式情報)。大手エアラインの国内線機材は一般的に31インチなので、同じ間隔で設定されています。
正直なところ、シートピッチは32インチ程度に感じました。意外と広かったです。
握り拳1.5個分の足元スペース。LCCなのにこの広さ。想像以上。これなら国際線でも疲れることはなさそうです。
座り心地レビュー
握り拳1.5個分の足元広さ、座席幅は普通、ホールド感ややあり、頭部は反発系、座面はやや広め、足も組める足元広さ、大手よりも広いかも。
座席の柔らかさ
★★☆☆☆
他機種・他エアラインとの比較
関連する3機種と比較してみました。
ANAのA321neo。胴体長・機内幅などピーチのA321LRと基本的な機内設計は同様。航続距離が異なります。モニターの有無など装備面ではANAに軍配が上がりますが、足元広さはピーチのA321LRよりも握り拳0.5個分狭め。
JALのA350-900。国内線大型機材のA359ですが、こちらも握り拳1個分の足元スペース。ANA同様に個人モニター付き。大手は座席装備が豪華です。こちらもピーチよりも0.5個分狭め。
ピーチのA320ceo。指2本分の広さ。窮屈感は否めません。これぞ、LCC感!ちなみに、ピーチのA320neoは指3本分の広さ。将来的にceoはneoに置き換わります。
これらと比較すると、ピーチのA321LRの座席の広さ際立っていることがわかります。大手以上の広さでした。
ただし、座席のセクションによって若干広さが異なっている話も聞くためもう少し調査が必要です。
座席装備の詳細
上部と下部の2ヵ所のシートポケット。上部は機内誌・安全のしおり。下部の収納物は皆無。ネット式なので柔軟性があり、ペットボトル等も収納可能。
一般的なサイズのテーブル。十分な厚さなのに重量は軽め。収納時の最後の締め付けに若干の力が必要。操作時の「ガチャガチャ」音が大きめで気になりました。
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1時間弱のフライト
関西国際空港までは約1時間のフライト。
基本的に機内販売のみ。雲の絨毯だらけで景色はいまいちでした。
静かなフライト
定刻から5分早めのドアクローズ。搭乗率は約8割。明るく綺麗な機内。新車の香りが気持ちい!!!
エンジン始動時の振動とブーン音はGE90似のすごさ。その後は静かなヒューン音。相変わらずのLEAP-1Aの「この音階で離陸推力なの!?」感のある音色で鹿児島をスイスイと離陸。
機内Wi-Fi
内線ですが機内Wi-Fiを利用可能。内線なので、地上のようにいつものネットには接続できません。ここから機内販売の注文やビデオの視聴ができるので便利。イヤホンの持参をお忘れなく。
航空マニア歓喜なフライトマップ。個人モニター未装備な機材が多いLCC界隈ですが、ピーチの機内Wi-Fiコンテンツのマップ機能は大変便利。これならわざわざモニターは必要ないですね。
機内誌
A321LRの脱出経路。ジェットスターのA321LRは翼上非常口がもう1ヵ所追加されていますが、ピーチは1ヵ所のみ。同じ機体でも座席数が少ないピーチは1ヵ所で十分なのでしょう。
A321ならではの翼形状
A320にはない翼の小さなフェアリングがA321の特徴。後方席を選んだのもこの景色を眺めるためです。
関空第2ターミナルへ到着
少々揺れ多めな水平飛行を終え、いよいよフライトは終盤戦へ。
B滑走路へアプローチ
上空での騒音は、エンジン排気音3:機内空調音1の割合。高い静粛性のLEAPとは言え、後方座席の排気音はやはり気になりますね。
B滑走路へランディング。納機ホヤホヤの今回の搭乗機、スポイラー裏側は大変綺麗でした。フラップもつるつる。これが新車ですか...
第2ターミナルの良いところ・悪いところ
LCCが発着する第2ターミナルは歩いてビルまで向かいます。降機の際には搭乗機を地上から眺めることが可能。これはGoodポイント。
悠長に撮影してる時間はないのでさくっと。A321といえども、近くで見ると迫力がありました。
手荷物受取場まではこの通路をひたすら進みます。正直、地味に遠かったです。これはBadポイント。プレハブ倉庫感は否めません。
ようやく手荷物受取場へ。LCC向けの第2ターミナル。"必要最低限"な設計がLCC感があっていいですね。簡素。わびさびの心。
フライトルート
今回の飛行ルート。約26,000ft、約465kts。終始、雲に覆われた景色の中の飛行。時より揺れのあるフライトでした。
まとめ
そんな訳で、ピーチの国際線向け機材のA321LRにて鹿児島から関空までフライトしました。
LCCですが大手エアライン以上に広い足元広さの座席が大変素晴らしかったです。
個人モニター等は未装備ですが、機内Wi-Fiコンテンツは利用可能。
映像コンテンツやフライトマップなどが楽しめるため、悪くなかったです。
A321LRならLCCのピーチといえども、快適に中距離国際線でのフライトを楽しむことができそうです。
評価
機内食
☆☆☆☆☆(無料サービスなし。未購入のため未評価)
シート
★★★★☆(大手エアライン以上に広い足元の座席。座り心地もGood!!USBの個人電源あり)
機材コンディション
★★★★★(機齢1か月。新車の香りが漂っていた)
機内スタッフ
★★★★★(親切丁寧のテキパキとしたサービス)
エンターテイメント
★★★★☆(機内Wi-Fiのみ。内線のためインターネット接続は不可。独自の映像コンテンツやフライトマップは利用可)
時間の正確さ
★★★★★(定刻)
総評
★★★★☆