まったり空の旅

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アメリカン航空 搭乗レビュー

【搭乗記】ERJ140の3列配席が珍しい機内のリアエンジン機でNYへ

投稿日:

 

エンブラエル社のリアエンジン機のERJ145シリーズ。

日本ではJ-AIRやFDAのE-Jetシリーズが人気ですが、世界ではERJシリーズも活躍しています。

そんな訳で今回は、ERJ145の短縮型であるERJ140にてトロントからニューヨークまでフライトしました

 

トロント国際空港のチェックインカウンター
トロント・ピアソン国際空港。早朝の4:15にも関わらず、多くの人で混雑していました。今回は自動チェックイン機にて手続きを実施。眠い...

 

搭乗DATA
航空会社:アメリカン・イーグル / エンボイエア (American Eagle / Envoy Air)
搭乗日:2019/01
路線:トロント⇒ニューヨーク・ラガーディア
飛行時間:1時間57分 (発6:30⇒着8:27)
便名:AA3955
座席:16A エコノミー
機材:ERJ140 (N845AE) 機齢16年0ヵ月

 

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ブラジルが生み出したリアエンジンのリージョナルジェット

今回の搭乗機はERJ140。

ベースのERJ145の胴体を短縮したモデルです。胴体後部にエンジンを配置し、MD-80やCRJシリーズと似たT字の尾翼が特徴的。1-2配置の機内は44席の乗客を収容可能。

1995年に初飛行し、つい最近の2020年まで製造が続けられていました。総生産数は1231機。

世界では意外と売れていた訳です。

 

アメリカンイーグルのERJ140型機
今回の搭乗機と同型機のERJ140(N819AE)。CRJシリーズよりもさらに小型。後部にロールスロイスのAE3007Aエンジンを2基装備。日本では馴染みのない機体ですが、北米を中心に今でも活躍しています。

一時期、コリアエクスプレスのチャーター便がERJ145にて日本に飛来していました。乗ったことのある方もわずかにいらっしゃるのでは??

 

今回の搭乗記のERJ140
今回の搭乗機のERJ140(N845AE)。機齢16年。攻撃的な機首のデザインが特徴的。このサイズ感、なんかビジネスジェットみたいですね。

残念ながら、2020年4月に本機は退役となりました。機齢約17年。お疲れさまでした。

 

タラップからの搭乗
まるでビジネスジェット気分。機体の塗装はアメリカン・イーグル航空ですが、運航を担当するのはエンボイ・エア。社名をアメリカンイーグルからエンボイエアに変更しましたが、ブランドはそのまま残っているみたいです。エンボイの証としてドア横に小さく「Operated By envoy」の文字が確認出来ました。アメリカン航空グループなのでマイルの付与やワンワールドの上級会員特典も使えます。

 

ドアから望む機体の景色
ちょっと背伸びすれば機体の上部が見えそうなレベルの小ささ。さぁ、君はどんなフライトを提供してくれるのか。

 

3列配置が独特な全席エコノミーの44席仕様

機内はエコノミークラスだけの44席仕様。

配置は1-2の3列。JACやHACが保有していたSAABと同様です。

 

アメリカンイーグルのERJ140型機の座席表と自席の位置
アメリカン・イーグル(エンボイエア)のERJ140型機の座席表と自席の位置(引用:アメリカン航空 HP)。全席エコノミーの44席仕様。今回は機内最後部の16Aを指定。ここならリアエンジン機の醍醐味であるエンジン音を機内の誰よりも満喫できます。

 

機内の全景
機内の全景(降機時に撮影)。機内は1-2配置の普通席のみ。天井の高さは低く、頭部が接触しそうになりました。通路幅もコンパクト。まさにビジネスジェットライクな機内。

ライバルのCRJシリーズよりもコンパクトな機内。

同じエンブラエル社が製造するE170シリーズとも比べ物にならないコンパクトさ。

 

今回の16Aの座席
今回の座席16A。革製の高級感あふれる座席。通路から一段高い位置に座席が設置されていました。ボッチ席のためプライベート感は高め。JACやHACで活躍していたSAABの雰囲気に近かったです。

 

横から見た座席
横から。座席間隔は一般的。最後部座席はリクライニング不可。

 

後方から見た座席
後方から。全体的に角ばった昔ながらのデザイン。特にヘッドレストの肉厚感が素晴らしく、左右は任意の位置で固定可能。反発系のクッション感。

 

2人掛け席
こちらは2人掛け席。1人掛け席と基本的な機能は変わりません。

 

一般的な足元広さ

足元広さは普通。

大型機材とほぼ同等な指4本分のスペース。

機体サイズは非常にコンパクトですが、座席は総2階建て旅客機のA380レベルでした。

 

足元スペース
大手エアエアインと同等の足元広さ。シートピッチは推定ですが約30~31インチかと思われます。

 

指4本分の足元スペース
指4本分の広さ。シートポケットのくたびれた感がだらしねぇ...。機内の高さ方向は窮屈ですが、座席周りに関しては他機種と同等の広さでした。快適。

 

座り心地レビュー
背もたれのホールド感あり。クッション性なし。ヘッドレストは反発系、左右を任意の位置で固定可能。指4本分の足元スペース。座面広さは普通。シートポケットのゴムなどが老朽感あり。革の座席生地。

座席の柔らかさ
★★☆☆☆

 

通路と座席の段差
通路と座席の段差。ここでつまづく人はかなり稀だと思いますが、足元にはご注意を。

 

壁の湾曲部はマイナスポイント

小さい機体ゆえに、ちょっとマイナスポイントが。

壁の下部の湾曲部が左足と干渉して少々邪魔でした。

 


壁下部の湾曲部。左足と干渉して足元のポジショニングが制限されました。かといって、ここを踏むのは少々罪悪感がありますし...。やはり、土足文化が幅広く浸透していない日本人だからでしょうか。

 

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逆に機体のコンパクトさが癖になるフライト

トロントからニューヨーク・ラガーディアまでは約2時間のフライト。

リアエンジン機の特権である心地よいエンジン音だけでなく、小さい機体の機敏な飛び心地、ニューヨーク上空のビル群の景色が印象的でした。

小さい機体も悪くないですね。

 

夜明けの北米大陸

早朝の便ということもあり、夜明けの美しい空を眺めることが出来ました。

早起きは三文の徳。

 

デアイシングの様子
デアイシング中。スポットアウト後に滑走路に向かう途中のデアイシング場にて実施。

 

トロント上空の街灯の明かりと夜明けの大空
素晴らしいエンジン音とともに離陸。眼下にはトロント市街地上空と夜明けの北アメリカ大陸。朝の眠気もぶっ飛ぶ、大変美しい景色を楽しませていただきました。

 

コンパクトな機内装備・設備

機体が小さければ機内も小さく、何もかもがコンパクト。

この秘密基地感あるサイズ。なんだかクセになりました。

 

フライト中の機内
機内の様子。乗客数はまばら。飛行機というよりも、マイクロバスといった表現が正しいかもしれません。

 

シートベルトサインや読書灯、個別空調など。こちらも非常にコンパクト。1席1席のためだけに設けられた、自分専用の装備。

 

最後部から見た機内の様子
最後部から見た機内。機内の高さが低く圧迫感あり。CRJシリーズよりもコンパクト。逆に、このコンパクトさがビジネスジェット感があって好きです。

 

最後部のトイレ。こちらは意外にも広かったです。昔ながらの着色された液の循環式。ここは青色でした。

 

荷物棚
2人掛け席側のみ装備する荷物棚。基本的に、1人掛け席・2人掛け席の計3人で使用。小型のスーツケースは入りません。

 

2個のお茶菓子の太っ腹サービス

アメリカンサイズのドリンクと2個のお茶菓子。

日本のエアラインのサイズ感が懐かしい...

 

お茶菓子付きのドリンクサービス
オレンジジュース・プレッツェル・ビスコフのサービス。2時間のフライトなのに太っ腹!カップのサイズも日本の物よりも太く、容量も多め。これがアメリカか...

 

シートポケット収容物

エンボイ・エアによる運航の本便ですが、収納物はアメリカン航空スタイルでした。

アメリカン航空グループなので、当たり前といえば当たり前ですが。

エンボイ・エアの独自色が欲しかったですね。

 

シートポケット収納物
シートポケット収納物一覧。安全のしおり、機内誌、ゲロ袋の3貫盛。

 

安全のしおり
安全のしおり。非常口は最前列と翼上の計4箇所。

 

リアエンジンの機窓

リアエンジン機の特権。

そう、頭の真横でエンジン音が満喫できること。

このためにERJ140を選択し、最後部の座席を指定したと言っても過言ではありません。

 

ERJ140の機窓
ERJ140の機窓。やや高い位置にあるロールスロイス・AE3007エンジンが素晴らしい!機体サイズにぴったりな細く、頼りのない翼が特徴的。ニューヨーク州上空にて。

 

機内から見えるAE3007エンジン
頭のちょい後ろにあるエンジン。終始、素晴らしい音色を響かせてくれました。MD-80シリーズのような豪快!といった感じではなく、あくまで正統派な音。やや高音寄りな、聴いていて不快ではない音。例えるならビィィィィィィーン音。気持ちが良かったです。

 

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ニューヨーク上空をプチ遊覧飛行

いよいよ目的のNYへ。

降下中はマンハッタンの美しいビル群を眺めることができました。

もはや、プチ遊覧飛行。

 

ラガーディア空港上空
眼下には目的地のラガーディア空港。着陸まで、NY上空をぐるぐるしながら降下しました。

 

マンハッタン上空の景色
マンハッタン上空にて。竹のように立つビルがTHE・NY感。ワンワールド・トレードセンターが確認できました。ビルの密集度合いが日本とは違いますね。凄い。

 

上空から見えた自由の女神
上空から見えた自由の女神。小さすぎて何だかよくわかりません...

 

ニューヨーク上空
ブルックリン区上空。確かに、マンハッタンは島なんだなぁ。こんな体験は上空じゃないと出来ません。

 

機内から見えたワンワールドトレードセンター
マンハッタン島先端部。9.11もこの高度からビルへ突入していったのでしょうか。

 

ラガーディア空港着陸時の様子
無事、ラガーディア空港に着陸。「WELCOME TO NEW YORK」の文字がお出迎え。足回りが固いせいか、タキシング時のボコボコ音感が気になりました。

 

ラガーディア空港に駐機する搭乗機
定刻にてラガーディアに到着。正面から見てもやはりコンパクト。まるで、ロケットのようですね。

 

今回の飛行ルート
今回の飛行ルート。ほぼ一直線のルート。揺れもなく、非常に安定したフライトでした。

 

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まとめ

そんな訳で、ERJ140にてトロントからニューヨークまでフライトしました。

非常にコンパクトなERJ140。気分はまるでビジネスジェット。

後部のエンジン音ももちろん素晴らしかったのですが、ニューヨーク上空の景色も大変印象的なフライトでした。

今後、徐々に数を減らすであろうERJシリーズ。

北米訪問時は是非ともまた搭乗したいと思います。

 

評価

機内食
★★★★★(大きめのカップに2個のお茶菓子サービス。この太っ腹度合い、さすがアメリカ)

シート
★★★★☆(1人掛け席はプライベート感あり。足元広さは他機種と変わらない)

機材コンディション
★★★★☆(機齢16年。シートポケットに少々くたびれた感があったが特に問題なし)

機内スタッフ
★★★★★(1人乗務でも親切丁寧笑顔のテキパキとしたサービス)

エンターテイメント
★★★★★(機内誌・機窓のみ。エンジン音とNY上空の景色が素晴らしかったので星5つ)

時間の正確さ
★★★★★(定刻)

総評
★★★★★

 

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