中東エアラインでA380を保有するカタール航空。
エミレーツ・エティハド・カタールの3社が中東ではA380を保有しています。どこもオイルマネーのおかげか、非常に豪華な客室となっております。
そんな訳で今回は、カタール航空のA380の2階エコノミークラス搭乗記。中東エアラインのラグジュアリーさを感じる機内で、ドーハからロンドンまでフライトしました。
カタール航空のA380-800型機。コロナにより保有する10機すべてが運休中。半数は退役させるといった話も。
搭乗DATA
航空会社:カタール航空
搭乗日:2019/02
路線:ドーハ⇒ロンドン・ヒースロー
飛行時間:6時間50分 (発7:35⇒着12:25)
便名:QR3
座席:27K 2階エコノミークラス・窓側席
機材:A380-800 (A7-APC) 機齢4年2ヵ月
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目次
初訪問のハマド国際空港
初めてのドーハ・ハマド国際空港。
第一印象は、広い・綺麗・わかりやすい・豪華!!
あぁ、これがオイルマネーの国なのか...中東らしさを実感することができました。
制限区域内のハマド国際空港推しエリア。中央の黄色いクマはアーティスト「ウルフ・フィッシャー
空港内は清掃が行き届いていて綺麗でした。また、案内表示もわかりやすく、初訪問でも迷う事はないと思います。
カタール航空ビジネスクラスラウンジで軽食。カタール航空はビジネス・ファーストクラス利用客専用のラウンジが別途存在します。ここは、JGCだけどエコノミーな人向けの格下ラウンジという訳です。しかし、設備は十分整っていました。料理は少なめでしたが...
空港からドーハ市街地を撮影。乗継だけでのドーハ訪問。是非とも次は入国してみたいです。
個人的に最高ランクの素晴らしい機体・機内・座席
今回の搭乗機は世界最大級のA380。しかも2階席。
個人的に、この機体・機内・座席は最高ランクの素晴らしさでした。
座席の座り心地、エンタメ機能、デザイン。今まで着席したエコノミークラスの中で、3本の指に入るレベルの快適な座席でした。
今回の搭乗機はA380-800(A7-APC)。機齢4年。オイルマネー潤う中東のエアラインはA380が大好き!!やはり、4発機はテンションが上がりますね。国際線はこうじゃなくっちゃ。ロンドンまでよろしくお願いします。
L2ドアからエンジンを。カタールのA380はGP7200を装備。GEとPWの合弁会社の「エンジン・アライアンス」社製。ライバル会社が共同開発した、面白い経歴のエンジン。やはり、4発機の安心感は違いますね。
56席だけの2階席エコノミークラスへ
今回の座席は2階席エコノミークラス。2階席後方に56席のみ設定されています。
2階席は静かなだけでなく、人口密度も低く、荷物入れが窓側席にあるため好きです。
A380やB747が退役する今日において、2階席は貴重なのです。
今回の座席は2階席エコノミークラス窓側の27K (引用:カタール航空 HP)。1階席は全席エコノミーの405席に対して、2階席はファースト8席・ビジネス48席・エコノミー56席の3クラス制。せっかく2階席があるのだから、2階を指定したくなるのは人間の本能というもの。
メインデッキから搭乗し最後部の階段へ。こちらから2階席へ向かいました。余裕のあるステップ幅はA380の巨大な機体だからこそ実現した設計。ちなみに、ANAのA380の後方階段は、省スペース型に仕様変更されています。このような余裕ある螺旋仕様でないのが残念ですが。
2階席エコノミークラス。A330・A340と同様の2-4-2配席。定量的に分析してませんが、天井高さと機内幅はA330と変わりないように感じました。壁にはロンドン塔の写真が飾られていました。これが、中東の余裕でしょうか。
今回の座席の27K。新しく清潔感あり。ヘッドレストの左右は固定式。全体的にホールド感あり。足元・座面ともに広め。個人的に、今までのエコノミークラスの中でTOP3に入るレベルの素晴らしさでした。
後方から。大きな個人モニター、スマホタイプの操作端末付き。ヘッドレストのホールド感も良い感じでした。
窓際の荷物入れ。2階席の特権。これがかなり重宝しました。特に、1人利用客は自席に座りながら荷物の出し入れがここで完結するので、窓側席を指定してみるのもいいかもしれません。
B747&A380の2階席荷物入れ比較↓↓
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飛行機の2階席の特権、A380&B747の窓側席の荷物入れ比較
乗り物の2階席。そこは誰もが行ってみたくなる憧れの場所。 飛行機(民間機)で2階席を有する機種はB380とB747の2機種のみ。2階席に ...
充実の機内エンタメ装備。タッチパネル式10.6インチの個人モニターに加え、スマホスタイルの操作端末も装備。端末でも操作できるのでそこそこ便利でしたが、発熱が気になりました。端末の反応は少々モッサリ。モニターの反応はサクサク。エコノミーでこの座席装備、なかなか豪華です。
コンテンツ量も大変素晴らしかったです。多すぎて、すべてを満喫するのは無理だと思います。最新作品だけでなく旧作品も収録されており、飽きることはなかったです。
カタールのA380は日本路線への乗り入れてませんが、日本語対応してました。
1階席よりも広い握り拳1.5個分の広さ
足元の広さは1.5個分。スマホ(Xperia X Compact)1台分の広さでした。
復路では1階席に着席しましたが、2階席の方が広かったです。
足元広さ (エコノミークラス)
1階席:指4本分
2階席:握り拳1.5個分
文句なしの足元広さ。公式HPではシートピッチ31~32インチとのことですが、それは1階席の値かもしれません。2階席は推定34~36インチぐらいありました。プレミアムエコノミーレベルで広かったです。
握り拳1.5個分 & スマホ1台分の広さ。文句なしです。6時間弱のフライトでしたが、非常に快適にくつろぐことができました。
座り心地レビュー
背もたれのホールド感あり、シート幅は広め、握り拳1.5個分・スマホ1台分の足元広さ、ヘッドレストは左右固定式でホールド感あり・程よく反発系、布の触り心地良い。
座席の柔らかさ
★★☆☆☆
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約7時間だけど疲れを感じない快適なフライト
ロンドンまでのフライトは約7時間。
搭乗率が少なく隣席も空席だったため、非常に快適なフライトでした。
快適な座席、GOODな機内食、素晴らしいサービス、乗り心地の良い機体。すべての要素が見事に調和したおかげで、今回のフライトは疲れを感じることがなかったです。
2階席から隣のA380を望む。A380が並ぶ光景、さすが中東といったところでしょうか。
隣席が空席だったため、2画面をひとり占め。2視点の機外カメラを楽しみました。
重々しい離陸。上昇中にドーハの豪華アパート「Viva Bahriya」。28のモロッコ風タワーに1780戸の住居があるとか。ビーチもあり。やはり、中東ってすごい。
水平飛行へ。A380の2階席の壁は厚いため撮影には少々不向き。手前の窓と奥の窓との間に距離があり、どうしても窓枠が映り込んでしまいました。窓枠を消すためには望遠撮影しか方法はないかと思います。
素材の味を生かしたシンプルな味付けの機内食
離陸から約40分後、1回目の機内食が始まりました。
メインディッシュにパン、ヨーグルトと果物といった感じの少々控えめの量。
素材の味を生かしたシンプルな味付けでした。そのまま感といったところでしょうか。
スクランブルエッグと鶏のつくねの機内食。味はまぁまぁ。素材を生かした、そのままの味付け。量も中距離路線のためか控えめでした。オレンジジュースにリンゴ、ストロベリーヨーグルトなど、フルーツ感マシマシ。
ドリンクは紅茶を注文。セイロンティーは軽い飲み心地でした。各種アルコールもありました。
料理一覧
・スクランブルエッグ
・鶏のつくね
・ポテト
・トマト
・クロワッサン
・リンゴ
・ストロベリーヨーグルト
・オレンジジュース
メイン料理。鶏のつくねは少々ぱさぱさ。スクランブルエッグも味付けはTHE・タマゴ感。しっかり火が通った固めの仕上がり。全体的に、素材そのままの味でした。
金属製の食器。軽量化やらコストやらで、エコノミークラスではレアな金属製食器。やはり、金属製だと幾分か美味しく感じました。この豪華さ、さすがカタールさんですね。
食後のコーヒー。美味しかったです。スプーン、マドラーもカタール航空カラーに。1回使用で廃却してしまうのは勿体ないレベルの品質でした。紙コップの飲み口部の幅が広く、口当たりが良かったです。
まもなくバグダット上空。一生行くことのないであろうイラクの上空へ。撃墜されませんように...
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静かな機内
機内食が終わると定番の仮眠タイム。
東京→香港→バンコク→ドーハとクレイジーな乗継を繰り返してきた筆者。勝手に寝落ちしてしまっていました。
音は本当に静かです。風切り音とエンジン音が半々。快眠出来ました。
水平飛行中の様子。1階席からの機窓に見えますが、2階席の自席からです。機内が静かだったため、即寝落ちしてしまいました。
2回目の機内食はアラビアンな軽食
ロンドン到着2時間前に軽食タイム。
ペイストリーが提供されました。味はまぁまぁ美味しかったです。
ロンドン到着2時間前に軽食タイム。「Coconut Chicken Arabic Pastry」。ココナッツチキンのアラビックなペイストリー。味はまぁまぁ美味しかったです。氷入りのコーラもGoodでした。
A380らしさを満喫する
せっかくなので、A380らしさをいろいろと満喫させていただきました。
スペースに余裕のあるA380。2階席の窮屈感は皆無でした。
2階席の機内の様子。A330・A340の機内と言っても騙せそうですね(笑)。搭乗率は40%程度。カタール航空利用の格安パックツアーが販売されているためか、日本人大学生の姿も多く確認されました。彼らはメインデッキに着席しているようでしたが。
トイレ内部。木目調の床と棚、大理石調のシンクなど良い感じのデザイン。広さは他機種と同じでした。
A380の安全のしおり。2階席からの脱出は少々勇気が必要かもしれません。
機内誌の保有機紹介コーナー。搭乗当時はA380の他にA340も存在していました。A350の画像がデカデカと記載されている辺り、カタール航空の推しはA350なのかもしれません。確かに、最新機種ですし納得です。
カタール航空A340-600搭乗記↓↓
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【搭乗記】カタール航空のA340-600のエンジン前席が最高すぎた
細長い胴体に4発のエンジンが美しい外観のA340-600。 微妙な経済性のため、現在は数社のみが保有中。絶滅危惧種。 スペック・経済性と ...
定刻にてロンドン・ヒースローに着陸。中東系が利用するターミナル4へ向かう途中、カンタスのA380とブリティッシュエアウェイズのB747-400の駐機が確認できました。コロナがなければBAジャンボはまだまだ活躍できただろうに...マニアの筆者も悔しい気持ちでいっぱいです。
7時間のフライトもこれにて終了。カタール航空のシンボルが刻印されたシートベルトの金具ともおさらば。
これがA380の正しい使い方だ!
空飛ぶホテルとも言われたA380。
中東系のエアラインはその巨大空間を、ラウンジやシャワールームに利用しています。
エミレーツの機内シャワールーム、エティハドの個室客室の「ザ・レジデンス」、そしてカタールの機内ラウンジ。
中東各社はA380の使い方が良くわかっています。いや、逆に中東系の使い方がクレイジーなのか。真相はわかりませんが。
降機時に撮影。ファースト・ビジネスクラス客が利用可能な機内ラウンジ。水平飛行中は各種ドリンク類とおつまみを提供してくれます。エコノミーなら30席は設置できそうな空間ですね。当たり前ですが、エコノミークラスの客は利用できません。
これこそ、A380の正しい使い方??なのかもしれません。
ここはホテルのラウンジでしょうか??いえ、機内です。ここで酒を飲んだら美味しいだろうなぁ。さすが中東系。何から何まで豪華です。
まとめ
そんな訳で、カタール航空のA380の2階席エコノミークラスでドーハからロンドン・ヒースローまでフライトしました。
豪華絢爛な機内で有名な中東系エアラインのA380。
実際に乗ってみると想像通りの豪華さで、今までの各種フライトの常識を覆されました。
最新の座席、豪華な機内、素晴らしいサービス。
中東エアラインとA380の組合せは良い意味で反則です(笑)
評価
機内食
★★★☆☆(素材をそのまま生かした味付け。量はちょっと少なめ。ドリンク類は美味しかった)
シート
★★★★★(座り心地、装備、デザイン。どれも素晴らしい。足元・座面も広く、個人的にTOP3に入る素晴らしさ)
機材コンディション
★★★★★(機齢4年。機内は新しく、メンテナンスが行き届いていた。窓の汚れだけが気になった)
機内スタッフ
★★★★★(親切丁寧なサービス。カタール航空のCAさんはフレンドリーな人が多い)
エンターテイメント
★★★★★(素晴らしいコンテンツ量。日本語対応。多すぎて満喫しきれないかもしれない)
時間の正確さ
★★★★★(定刻)
総評
★★★★★
おまけ
ドーハ・ハマド国際空港に駐機中のカタール航空のA380。保有する全10機が長期保管中。半数を退役させる話もありますが、一体この先どうなるのでしょう。